福岡天神内視鏡クリニックブログ

身体が喜ぶ食べ合わせ術 part 5

こんにちは、医師の中島です。

 

今回は脂溶性ビタミンと油の食べ合わせです。

 

ビタミンの種類

ビタミンには「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」の2種類があります。水に溶けやすく、尿や汗とともに体外に排出されやすい「水溶性ビタミン」に対し、「脂溶性ビタミン」は、油に溶けやすく、肝臓や脂肪細胞に貯留されて毎日少しずつ消費される特徴があります。

脂溶性ビタミンと「油」の深い関係

脂溶性ビタミンには、次の4つが挙げられます。

私の覚え方は、脂溶性ビタミンは、D、A、K、Eなので、「脂溶性ビタミンは4つダケ(DAKE)」と覚えています。

【ビタミンD】

  • 腸管でのカルシウム吸収を高める
  • 免疫力の向上
  • アレルギー症状を緩和させる
  • 心や神経のバランスを整える脳内物質セロトニンを調節する

【ビタミンA(β-カロテン)】

  • 皮膚や粘膜を正常に保つ(シミ、しわの改善)
  • 網膜色素の成分となる
  • 抗酸化作用
  • 免疫力を高める

【ビタミンK】

  • 血液凝固促進
  • 骨の健康を維持する

【ビタミンE】

  • 抗酸化作用
  • 血行促進(肩こり、冷え性の改善)
  • 免疫機能を調整する
  • 悪玉コレステロールを低下させる

 

脂溶性ビタミンを効率良く摂るには、油と一緒に摂ることがポイントです。

ビタミンKが豊富な「ほうれん草」を例に挙げると、「お浸し」よりも、良質な脂質を豊富に含むごまと組み合わせた「ごま和え」の方が、脂溶性ビタミンの吸収率が高まる調理法となります。

また、脂溶性ビタミンは水溶性ビタミンと比べて熱に強いため、油で炒めて調理することにも向いています。しかし、油は加熱すると酸化しやすい性質を持つため、加熱するときは熱に強く酸化しにくいオレイン酸が豊富な「エキストラバージンオリーブオイル」がおすすめです。

 

⭐︎「脂溶性ビタミン+油」の理想の食べ合わせ

相乗効果

それぞれの栄養素が有効に働き、その効果が倍以上に活かされる食べ合わせ

◯にんじん(ビタミンA)

オリーブオイルで炒めて、「にんじんしりしり」に。

◯きのこ類(ビタミンD)

オリーブオイルで炒めて、「きのこのオリーブオイル漬け」に。

◯アボカド(ビタミンE)

スライスして、トマトなどと和えてアマニ油をかける。

 

いかがでしたか?

いずれも不足しがちなビタミンなので、適切な油とともに効率よく摂取したいですね。

 

週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。

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