26.06.17
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認知症のリスクを下げる飲み物
こんにちは、医師の中島です。 前回までは、「睡眠と認知症」に関する内容でしたが、今回は認知症のリスクを下げる飲み物についてのお話です。 認知症の発症リスクを低下させる飲みものとして、まず思い浮かぶのは、「緑茶」ですね。 緑茶の代表的な健康成分といえば、カテキン。 カテキンには、大きく2つの健康効果があり、ビタミンCの80倍ともいわれる抗酸化作用と、強力な殺菌作用があります。脳の神経細胞の劣化や血圧の上昇を防ぎ、肥満や糖尿病、感染症、食中毒、虫歯などを予防することがわかっています。 また、動物実験では認知症の原因物質とされるアミロイドβの蓄積を抑える作用なども報告されています。 ちなみに緑茶は収穫の時期によって種類が分けられることをご存知でしょうか? 5月に収穫される一番茶(新茶)で製造されたものが「煎茶」や「玉露」に、5月以降に摘まれる二番茶(6月中旬)、三番茶(7月下旬)などを使って製造されるものが「番茶」とされます。 茶葉に多く含まれるテアニン(アミノ酸)は、太陽光を多く浴びるとカテキンに変化します。そのため一番茶より二番茶、三番茶のほうが健康成分のカテキンが多くなります。 国立がん研究センターでは2015年、緑茶を日常的に飲む人は飲まない人に比べて、全死亡リスクが低下するという研究結果を発表しました。 「中年期の緑茶摂取」と「約20年後の認知機能障害」の関係を長期間にわたって調査した研究です。 対象者は1995年時点で44~66歳の1155人の男女で、20年後の2015年にはそのうちの259人が認知機能障害と診断されました。 同研究では、対象者を緑茶摂取が 1日1杯以下 1日2-3杯 1日4-6杯 1日7杯以上 の群に分けて、認知機能障害のリスクを検討しています。 その結果、緑茶摂取の習慣が1日1杯以下のグループを基準とした場合、緑茶を2~3杯飲むグループでは認知機能障害のリスクが44%低下、男性に限ると62%も低下していたというので驚きです。 逆に4杯以上になると、予防効果が弱まり逆効果になりますので、1日に2~3杯くらいの摂取が適量といえそうです。 さらに、別の研究では、緑茶の摂取頻度と海馬(記憶と深く関わる脳の領域)との関連について報告しています。 緑茶をほとんど飲んでいないグループに比べ、1日あたりの緑茶の摂取量が1杯(100ml)増えるごとに、海馬の年間萎縮率が減少することがわかりました。つまり、緑茶の摂取量が多いほど海馬が萎縮しにくいというわけです。 Zhang S, Otsuka R, Nishita Y, Nakamura A, Kato T, Iwata K, Tange C, Tomida M, Ando F, Shimokata H, Arai H. Green tea consumption is associated with annual changes in hippocampal volumes: A longitudinal study in community-dwelling middle-aged and older Japanese individuals. Arch Gerontol Geriatr. 2021 Sep-Oct;96:104454. いかがでしたか? これからカテキン豊富な二番茶、三番茶が出てくる時期ですし、緑茶は手軽に始められる健康習慣の一つです。ぜひ、今日から緑茶を生活に取り入れて、脳の健康を守りましょう。 ただ、緑茶にはカフェインが比較的多く含まれているので、多量に飲むと睡眠障害など健康に悪影響を与える可能性もあるので適量を心がけてください。 週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。

























