

23.10.02
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ウォーキングや筋トレはどれくらいすれば良い?
おはようございます。医師の秋山です。 さて、今回は「運動」について解説したいと思います。 健康のためにウォーキングや筋トレなどの「運動」をされている方も多いのではないかと思います。 でも、どれくらいの強度で、どれくらいの頻度で行えば良いんでしょうね? まず、ウォーキングや筋トレすると、体内から以下のようなホルモンが分泌されます。 ①成長ホルモン→骨や筋肉の維持。アンチエイジング効果。 ②テストステロン→骨や筋肉の維持。やる気向上。 ③セロトニン→幸せホルモン。心を落ち着かせる。ほとんどが腸から分泌 ④ドーパミン、エンドルフィン:多幸感、気持ちの高揚。いわゆる「ランナーズハイ」はこれ。 ⑤マイオカイン(SPARCなど):筋肉から分泌されるホルモン。30種類以上あると言われており、その中の1つであるSPARC(スパーク)というホルモンは、大腸がんや糖尿病を防ぐことが分かっている。 (Exercise-induced SPARC prevents tumorigenesis of colon cancer;Aoi W et al.( 2012) Gut 62: 882-889) いかがですか?運動するとこのようなホルモンが出るので、健康を保つために運動は非常に良いということがわかりますよね。 ちなみにこれらのホルモンですが、運動量に比例してホルモンもバンバン出るわけではなく、ある一定の量に達するとそれ以上は出ることはありません。 前置きが長くなりましたが、それではどれくらいの強度で運動すると良いのでしょうか? それは、運動をする目的によって強度は変わってきます。 A.筋肉をつけたい! →ある程度の強度が必要です。 これは、私がライザップで「筋力アッププログラム」を経験しているので間違いないです。 高重量負荷(1回持ち上げる限界重量の80%の重量の負荷)で筋トレを行い、限界を超える回数まで頑張ると筋肉がついてきます。 感覚としては、30分程度、週3回の筋トレを行っていると、1ヶ月くらいで筋肉がついてくる感じです。 B.普段の生活に対する不安感やストレスを取り除きたい! →こんな時は、1日30分程度のウォーキングやジョギングなどの有酸素運動でOKです。週3回程度行えば十分ですね。 C.運動して健康になりたい! →これが一番多いのではないかと思います。一番手っ取り早いのがウォーキングです。 厚生労働省の「国民健康・栄養調査(令和元年)」の結果では、日本人の1日あたりの平均歩数は成人男性が「6,793歩」、成人女性が「5,832歩」となっています。 厚生労働省の健康づくりのための身体活動指針「アクティブガイド」では、成人の方は1日8000歩歩くことを目標としています。 これは私も賛同します。1日1万歩まではいかなくても、1日8,000歩程度は歩くと健康が保てると思います。 ちなみに、大腸がんや糖尿病などを予防してくれるSPARCというホルモンですが、主に下半身の筋肉から沢山分泌されますので、ウォーキングで筋肉からSPARCがバンバン分泌されます。 いかがでしょうか。 ご自身の健康のために、「運動」を取り入れてみましょう。 それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。