26.10.07
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やはり血糖値スパイクは怖い
こんにちは、医師の中島です。 以前のブログで血糖値スパイク(食後血糖値の乱高下)について述べましたが、先日、外来の患者さんから質問がありました。 「血糖値スパイクは、食後の眠気や集中力の低下、肌の老化、糖尿病のリスクなどに関わることは分かりましたが、なぜ認知症のリスクも上がるのでしょうか? 最近、食後の眠気が強くて、おそらく血糖値スパイクの影響だと思いますが、健診では糖尿病予備軍といわれているので、このままでは将来、認知症にならないかすごく不安です。」 というものでした。 まず、ここ福岡に有名な疫学調査があります。 九州大学による福岡県久山町の調査です。 1988年に同町の生活習慣病検診を受けた60歳以上の人で糖尿病の検査(75g経口糖負荷試験)を受けた認知症のない人 (1017人)を対象に15年間追跡調査が行われました。 その結果、糖尿病が認知症発症に及ぼす影響を解析したところ、糖尿病のある人は、ない人に比べて全認知症で1.7倍、アルツハイマー病で2.1倍もリスクが高いことがわかりました。 なぜ糖尿病が認知症リスクを高めるのか。 そもそも糖尿病には「1型糖尿病」と「2型糖尿病」があります。 1型糖尿病は、血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンをつくる工場が破壊されてしまうことで起こります。 一方、「2型糖尿病」は、体内でインスリンはつくられているものの、インスリンの量が不足したり、うまく働かなくなったりして血糖値が上昇します。 また、2型糖尿病は糖の過剰摂取が大きく影響していると考えられています。糖を過剰に摂取すると、体内で処理しきれなくなった糖が内臓脂肪や脂肪肝といった「行き場のない脂肪」として蓄積されます。蓄積された脂肪細胞からは、身体に害を及ぼす「炎症誘発物質」が分泌され、血液の流れに乗って脳を含む全身へばらまかれます。これにより、身体全体に低レベルの炎症、すなわち「末梢での炎症」が引き起こされます。 この炎症は急激で高いレベルの炎症ではなく、通常の病院の検査(CRP)では異常値として現れないほどの、きわめて微弱な炎症です。CRPは体内で炎症や組織の損傷が起きたときに血液中で急激に増えるタンパク質ですが、高感度CRPという特殊な指標を用いることで初めて捉えられるような微弱な慢性炎症が、臓器連関を通じて同じように脳内でも発生します。 ※臓器連関とは、ホルモンや神経、免疫物質などを介して複数の臓器や組織が互いに影響しあって、全身の機能や病態をつくる仕組みのことです。 例えるなら、この仕組みは「大火事ではなく、壁紙の下で配線がショートして、煙を上げながらじわじわと燃えているような状態」といえます。 この「静かな火事」が10年、20年という長い歳月をかけて脳の細胞を徐々に蝕み、やがてある日、臨界点を超えたときに認知症(アルツハイマー病)の発症へつながると考えられています。 そして、もうひとつ、この脳の慢性炎症に加えて、認知症のリスクをもたらすものがあります。 キーワードは「インスリン◯◯◯」 また次回お話していきます。 週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。

























