一般診療
GENERAL PRACTICE

胃過形成性ポリープ

胃に関する項目
胃過形成性ポリープ

胃過形成性ポリープって何ですか?

胃過形成性ポリープは、血管が豊富なため周囲の正常な胃粘膜と比べると発赤調が強く、表面には粘液や白苔付着を伴うことが多いポリープです。
胃の入り口付近(噴門部)から出口付近(幽門部)まで胃内のどこの部分にも発生します。様々な形態や大きさをとり、多発することもあります。

胃カメラ検査(胃内視鏡検査)でカメラに搭載されているNBI(Narrow band imaging)という特殊光観察や病変を100倍にズーム観察可能な拡大機能を用いて観察すると、ポリープ表面の粘膜模様は大型化しており、微小血管の拡張を認めますが、その形状は均一で規則性は保たれています。
病理組織学的には、腺窩上皮の過形成性変化が主に認められ、粘膜固有層に炎症細胞の浸潤を認める炎症性ポリープの一種です。

ヘリコバクター・ピロリ菌感染により胃粘膜の萎縮(老化)がある胃で発生しやすいと言われています。自然経過では、ポリープのサイズは不変または増大することが多く、自然消失するものはほとんどありませんが、ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療後に縮小したり消失することが多いポリープです。

基本的には良性のポリープで癌化することは少ないですが、サイズが2cm以上になるとがん化するものもあります。また、食事や胃酸などでポリープ表面の粘膜が刺激されることで、持続的な出血を起こし、鉄欠乏性貧血の原因となることもあります。

胃過形成性ポリープの原因は何ですか?

胃過形成性ポリープは、腺窩上皮の過形成に加えて、粘膜固有層に炎症細胞が多数浸潤した炎症性ポリープの一種です。ヘリコバクター・ピロリ菌に感染すると胃粘膜に炎症が起こり、慢性炎症が持続しますが、炎症に伴う粘膜損傷が修復される過程で粘膜が過剰に再生してしまうことで形成されるポリープと考えられています。

胃過形成性ポリープにはどんな症状があるの?

胃過形成性ポリープ自体は、多くの場合、症状の原因にはなりません。人間ドックや検診のバリウムによる胃レントゲン検査や胃カメラ検査(胃内視鏡検査)で偶然見つかるケースがほとんどです。
まれに胃の入り口や出口付近にできた過形成ポリープが大きくなった場合に、胃内容物の通過障害を来し、吐き気や胃もたれなどの症状が出現することがあります。また、大きな過形成ポリープの場合、ポリープ表面の粘膜が食事や胃酸などにより刺激されることで、持続的な出血を来たし、貧血の症状が出現することがあります。

胃過形成性ポリープはどうやって診断するの?

胃にポリープがあるということは、バリウムによる胃レントゲン検査でも診断は可能ですが、バリウムの検査はいわゆる影絵の検査のため、見つけたポリープが胃過形成性ポリープなのか、それ以外のポリープなのか、胃がんなのかという確定診断には至りません。
胃過形成性ポリープの確定診断には、胃カメラ検査(胃内視鏡検査)で直接ポリープの形態や表面構造、色調などを観察することが必要です。場合によっては、生検で一部組織をとって病理組織学的に調べることもあります。
胃過形成性ポリープは、基本的には良性のポリープで癌化することは少ないですが、サイズが2cm以上になるとがん化するものもあります。このため、胃過形成性ポリープを指摘された場合は、定期的な胃カメラ検査を受けて、サイズが急激に増大していないか、表面に凹凸不整などの変化が出てきていないかをフォローアップすることが必要です。

胃過形成性ポリープはどうやって治療するの?

胃過形成性ポリープは、ヘリコバクター・ピロリ菌感染により胃粘膜の萎縮(老化)がある胃で発生しやすいと言われています。自然経過では、ポリープのサイズは不変または増大することが多く、自然消失するものはほとんどありませんが、ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療後に縮小したり消失することが多いポリープです。
ヘリコバクター・ピロリ菌感染がある場合は、ピロリ菌の除菌治療を行い、定期的な胃カメラ検査(胃内視鏡検査)によるフォローアップを行います。
ポリープのサイズが2cm以上のもの、経過観察中にサイズが急速に増大しているもの、内視鏡所見や病理組織学検査でがん化の併存が疑われるもの、ポリープの粘膜表面から持続的な出血があり貧血の原因となっているものは、内視鏡的な切除術(ポリペクトミー)を行います。

福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院の胃カメラ検査(胃内視鏡検査)の特徴

胃過形成性ポリープは、基本的には良性のポリープで癌化することは少ないと考えられているポリープです。しかし、サイズが2cm以上になるとがん化するものもあります。また、ポリープ表面からの出血により貧血の原因となることもあります。このため、胃過形成性ポリープを指摘された場合は、サイズが急激に増大していないか、表面に凹凸不整などの変化が出てきていないか、出血を起こしやすくなっていないかなどを定期的に胃カメラ検査(胃内視鏡検査)でフォローアップすることが必要です。
福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院では、「苦しさと痛みに配慮した胃大腸内視鏡検査」を患者様に提供することを第一に考え、皆様から検査後に「思った以上に楽だった」と思っていただける内視鏡検査を実践しています。福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院の内視鏡専門医は、臓器のポイント毎にどのような内視鏡操作を行えば苦しさと痛みに配慮した検査になるのかを熟知しております。これまで培ってきた内視鏡技術の経験を十分に活かし、検査を行っています。安心してお任せください。
また、最新の機器を使用し、その知識と技術を駆使して正確な内視鏡診断を行っています。皆様が消化管がんにかかり健康を損ねることがないよう最大限のサポートが出来るよう日々努力しております。まずはお気軽にご相談ください。

秋山 祖久医師

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。