大腸内視鏡検査前日の食事は
非常に大切です!
簡便かつ詳細な食材選びの
方法をお教えします
HOW TO CHOOSE A MEAL


大腸内視鏡検査前日の食事は
非常に大切です!
簡便かつ詳細な食材選びの
方法をお教えします
HOW TO CHOOSE A MEAL

当クリニック(福岡院)は、横浜本院(たまプラーザ南口胃腸内科クリニック)と合わせて、
年間6000件もの大腸内視鏡検査を行っております。
この数字は、全国のクリニックの中でトップクラスを誇っており、大学病院や総合病院をもしのぐ内視鏡検査数となっております。
「苦しさと痛みに配慮した内視鏡検査」かつ「大腸ポリープや大腸がんを早期で発見する精度の高い検査」
の実現のために、当院では開院時より数多くの工夫を凝らしています。
丁寧できわめて緻密な内視鏡操作を行い、それに加えて各人に適した軽いウトウトする程度の鎮静剤を使用することで、みなさまに

“驚くほど楽だった”

と言っていただけるような「苦しさと痛みに配慮した内視鏡検査」を行っております。
さらに「大腸内視鏡検査前の洗腸剤と前日の食事の仕方」については、

“負担がなるべく軽減されて
楽なように”

と、かなりのこだわりを持っております。
洗腸剤(下剤)は、個々人の排便状況に合わせた

“最低限の最適量”

を常に検討して導入しております。そして検査時の便状況を詳細に電子カルテに記載して、
次の大腸内視鏡検査時の洗腸剤量を決定して、最低限の洗腸剤量で楽に服用できるように工夫を凝らしております。

そして、精度の高い大腸内視鏡検査を行うために最も大切なのが

“検査前日の食事と食材選び”

です。これは精度の高い検査を行う上で最も大切な事柄であり、
“微小な早期大腸がんや大腸ポリープを発見できるかどうかの大きなカギを握っている”といっても過言ではありません。
実際に多くの患者さんからも

「大腸内視鏡検査の前日は、どのような食事をしたらよいのですか?」
「消化に良い食べ物とは実際にどのようなものですか?」
「前日朝から何も食べてはいけないですか?」

といった真剣で率直なお悩み的なご質問を受けることが多々あります。

これまで私たちはみなさまに検査前日の食事・食材について、
“できるだけ分かりやすく”
“そして具体的に”

お話ししてまいりましたが、
今回各病院、各クリニックで内容が統一されていないバラバラな大腸内視鏡検査前日の食事内容について、

“日本のスタンダードとなる
大腸内視鏡検査前日の
食事の指標”

を作成することにしました。
医師・看護師・事務スタッフ全員で毎日話し合いを重ね、“誰もが調理し易く、かつおいしい食事”を提案し、
“多忙のために食事が作れない方のためには、消化に良いコンビニ食”をスタッフ全員で手分けして探しだし、
“数ある市販の大腸内視鏡前検査前食をスタッフ全員で全て試食して、一番おいしく腹持ちのよい検査前食”
を改めて見つけました。

“意外な食べ物が消化に良かった”
“普段健康によい食べ物が、実は大腸内視鏡検査前にはタブーであった”
“検査前日にも甘いお菓子が食べたい!”
“検査前日にお酒は飲んでも良いの?”

などなど、さまざまな疑問や要望にお応えする形で、スタッフ一同誠心誠意魂を込めて作成しました。
全国どこの病院・クリニックで大腸内視鏡検査を受けるとしても、

“検査前日にはこれを
食べていれば大丈夫!”

という工夫されて簡便な指針となっていますので、最後まで読んでいただき、
不安な気持ちを拭い去って安心して大腸内視鏡検査を受けていただきたいと思っています。

“どうせ検査を受けるなら万全な腸の綺麗さで検査に臨んで頂き、精度の高い大腸内視鏡検査を受けてもらいたい”

それだけが私たちの唯一絶対の望みです。
この指針が少しでもみなさまのお役に立つことができましたら、私たちはこれほど嬉しいことはありません。
当院では、大腸内視鏡検査前日の食事は、来院時に以下のようにご説明しています。

検査前日のお食事の
注意事項と流れ

検査前日のお食事の注意事項と流れ
  • 検査当日に、腸の中を早く綺麗にするため、前日は朝・昼・夕食とも消化の良い物を食べるようにしてください。
  • 食事の量は、基本的には通常量を食べて頂いて問題ありません。
  • 腸の中に消化されない食べ物が残っていると、検査で観察不良となり、せっかく受けて頂く検査が無駄になってしまう可能性がありますので、食べてはいけないものは絶対に食べないようお気をつけください
  • 便秘がちな方や、前回の検査で野菜や種が残っていた方は、検査の3日前から、食べてはいけないものをお控えください。
  • お酒も少量なら飲んでも問題ありません(例:ビール350ml程度、ハイボール・ワインなどグラス2杯程度)
  食べていいもの 食べてはいけないもの
麺類 うどん、そうめん、冷や麦、米粉めん、ビーフン、フォー そば、ラーメン、パスタ(スパゲティ、ペンネ、ラザニア)、緑豆春雨、中華めん
ご飯類 白米、おかゆ、もち(よもぎ、豆が入っていないもの) 胚芽米、発芽玄米、雑穀米(黒米、赤米、キビ、ヒエ、ハト麦、大麦など)
パン類 食パン(ドライフルーツ、クルミなどが入っていないもの)、ロールパン、フランスパン
米粉パン、蒸しパン
全粒粉、胚芽、ふすま(ブラン)、ライ麦のパン、あんパン、ジャムパン、揚げパン、ピザ、クロワッサン、デニッシュパン、バーガー
魚介類 タイ、ヒラメ、カレイ、タラ、鮭などの脂肪の少ない白身魚、はんぺん、ちくわ、かまぼこ、魚肉ソーセージ サバ、アジ、サンマ、イワシ、ブリ、ウナギなどの脂肪の多い青魚、マグロのトロ、干物、貝類、タコ、イカ、エビ、カニなど、魚卵
肉類 鶏ささみ、鶏むね(皮を除く)、鶏もも(皮を除く)
豚ヒレ肉、豚もも肉、牛ヒレ肉、牛もも肉、牛肩肉などの脂肪の少ない赤身肉、モモハム
鶏手羽肉、鶏皮、豚バラ肉
牛バラ、ロース、サーロイン肉、ベーコン
ソーセージ、ホルモン
その他 卵、豆腐、卵豆腐、高野豆腐、湯葉、豆乳、お麩、じゃがいも、長いも、完熟したバナナ 食物繊維の多い野菜、種のある果物類、ネギなどの薬味類、キノコ全般、漬物、乾物、納豆などの豆類、海藻類、コンニャク、ふりかけ、ジャム、胡麻、ナッツ類、野菜ジュース、果肉入りジュース、青汁、牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、おから、コーンフレーク、ポテトチップス ケーキ
食べていいもの
麺類 うどん、そうめん、冷や麦、米粉めん、ビーフン、フォー
ご飯類 白米、おかゆ、もち(よもぎ、豆が入っていないもの)
パン類 食パン(ドライフルーツ、クルミなどが入っていないもの)、ロールパン、フランスパン
米粉パン、蒸しパン
魚介類 タイ、ヒラメ、カレイ、タラ、鮭などの脂肪の少ない白身魚、はんぺん、ちくわ、かまぼこ、魚肉ソーセージ
肉類 鶏ささみ、鶏むね(皮を除く)、鶏もも(皮を除く)
豚ヒレ肉、豚もも肉、牛ヒレ肉、牛もも肉、牛肩肉などの脂肪の少ない赤身肉、モモハム
その他 卵、豆腐、卵豆腐、高野豆腐、湯葉、豆乳、お麩、じゃがいも、長いも、完熟したバナナ
食べてはいけないもの
麺類 そば、ラーメン、パスタ(スパゲティ、ペンネ、ラザニア)、緑豆春雨、中華めん
ご飯類 胚芽米、発芽玄米、雑穀米(黒米、赤米、キビ、ヒエ、ハト麦、大麦など)
パン類 全粒粉、胚芽、ふすま(ブラン)、ライ麦のパン、あんパン、ジャムパン、揚げパン、ピザ、クロワッサン、デニッシュパン、バーガー
魚介類 サバ、アジ、サンマ、イワシ、ブリ、ウナギなどの脂肪の多い青魚、マグロのトロ、干物、貝類、タコ、イカ、エビ、カニなど、魚卵
肉類 鶏手羽肉、鶏皮、豚バラ肉
牛バラ、ロース、サーロイン肉、ベーコン
ソーセージ、ホルモン
その他 食物繊維の多い野菜、種のある果物類、ネギなどの薬味類、キノコ全般、漬物、乾物、納豆などの豆類、海藻類、コンニャク、ふりかけ、ジャム、胡麻、ナッツ類、野菜ジュース、果肉入りジュース、青汁、牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、おから、コーンフレーク、ポテトチップス ケーキ
食べていいもの
食べていいもの 食べていいもの
食べてはいけないもの
食べてはいけないもの 食べてはいけないもの
  • 食物繊維の多いスループット食材(野菜類、きのこ類、海藻類、果物類の種、胡麻、ナッツ類など)は消化されずに大腸まで達する食品成分ですので食べないようにしてください
  • 当院では手軽な検査前日用のお食事セット(朝・昼・夕食のセットで1730円(税込み)もご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。
  • 夕食は午後8時までにお済ませください(どうしてもお仕事などで午後8時までのお食事が無理な場合は午後10時までに消化の良いお肉か お魚のみ少量食べるようにして下さい。
    “炭水化物(お米、麺類、パンなど)は絶対に食べない”ようにしてください。

重要な点は、

  • 01脂肪分の少ない赤身肉や白身魚は通常量食べてOK
  • 02普段、健康や便秘解消によい“食物繊維の多い野菜や果物の皮や種、ゴマ”などは大腸内に必ず残ってしまうため、絶対にNG
  • 03甘いお菓子系は、少しならふすま(ブラン)などの食物繊維の含まれていないものであればOK
となります。
食べた物を排泄するまでにかかる時間は食べた物の種類や量、食べ合わせ、普段の排便状況、年齢など個人差もありますが
約24時間~72時間(1日~3日)
かかると言われています。


消化の良い食事の条件とは
DIGESTIBLE DIETARY CONDITIONS

  • 01胃に留まる時間が短い
  • 02胃腸に負担をかけない
  • 03食物繊維や脂肪が少ない

という3条件があります。
実際にどのような食事にしたらよいのでしょうか?
多くの方はまずお粥やうどんを想像すると思いますが、実際はご飯ものや麺類などの炭水化物は消化に時間がかかり、
胃に留まる時間が長く
、この3条件には当てはまりません。

お肉やお魚などのタンパク質、特にお肉などは消化が悪いように思われていますが、
意外なほど消化は早いので、大腸内視鏡検査前の食事としては特に前日の夜の食事が遅い場合には是非お勧めできる食材と言えます。
脂肪が少ない部位のお肉を選んで食べれば上記の3条件を全て満たします。

消化に良い食品の選択や調理方法を工夫する事で食べることが出来る食事内容は意外に多く、
早食いをせず少しずつよく噛んで食べることで通常量の摂取も可能です。
食事制限が面倒で前日の食事を抜いてしまうと腸の動きが悪くなるため洗腸剤を服用しても意外となかなか腸が綺麗になりません。
又、食事を抜くことにより脱水傾向になり、気分不良を起こしたりする場合もありますので水分補給を十分にし、
検査前日も食事は必ず摂るようにしましょう!

消化に良い献立、調理のポイント

消化に良い献立、調理のポイント
01消化の良い食品の選択
  • 柔らかい食材を選ぶ(豆腐、卵など)
  • 脂質の少ないものを選ぶ
  • 食物繊維の多いものは避ける
02消化の良い調理方法
  • 柔らかく煮る、つぶす、きざむ
  • 蒸す、茹でる(脂が溶け出す)
  • グリル、オーブンで焼く(余分な脂が落ちる)
03香辛料(唐辛子、一味、七味、黒コショウ、からし、わさび、山椒、にんにく、生姜など)は避ける 04動物性、植物性脂肪の多い食材、食品(脂身の多い肉類、牛乳、乳製品、マーガリン、バター洋菓子など)は避ける。 05フライパンで焼く調理は油の使用は少なめにする(消化に良い食材も油でコーテイングすることで消化に時間がかかります) 06揚げ物は避ける

具体例、アドバイス

生魚
01炭水化物(お米、パン、うどんなど)は胃の中では炭水化物に対する消化酵素が出ないため消化に時間がかかります。白米、パンはなるべく朝食、昼食に食べるのが望ましく、柔らかく煮込んだり(おかゆ、煮込みうどんなど)、パンはスープに浸したりするなど、よく噛んで食べることでより消化を助けます。 02タンパク質 (卵、豆腐、肉、魚など)は胃や小腸で驚くほど早く消化・吸収されるので夕食に食べても問題ありません 03乳製品は乳脂肪分の膜が大腸の粘膜に残ることがあるため避けましょう。 04魚は火を通すことで魚のたんぱく質の変性が起こるため、調理方法で消化の時間も変わってきます。(生魚<煮魚<蒸し魚<干魚の順で消化に時間がかかりますので夕食はお刺身がお勧めです) 。
05食パンはそのまま食べるよりもトーストにする方が消化は良くなります。 06卵は加熱時間で消化時間が変わります(半熟卵<ゆで卵<生卵<目玉焼き<卵焼きの順で消化に時間がかかります)ので1番消化の良い食べ方としては半熟卵で食べることです。 07蕎麦はそば粉に含まれる食物繊維が水分を吸収し膨らみ消化に時間がかかるため避けましょう。 08ラーメンは油を使って製麺しているのと汁も油が多いので避けましょう(特にカップラーメンは加工上、油を多く使用しています)。 09パスタはソースも含め油やバターを使うことが多いため避けましょう。
食パン
そうめん
10そうめん、冷や麦は製造の過程で油が使われているので茹でた後はしっかりと洗い調理することをおすすめします。 11夏場の冷たい料理(冷やしそうめん、うどん、冷や麦)は温かい料理に比べると消化が悪くなるため、やわらかめに茹でてよく噛んで食べることが重要です。

検査前日だけの事ですが、食事が制限されるとなぜか食べたくなる食事もありますよね(笑)?
又、検査前日が仕事で外食を余儀なくされる場合なども多々あると思います。
過去の症例では、検査前日にランチバイキングや和食のコース料理などを召し上がられ食物残渣が多く、観察不良だった方も...
外食は食べられるものが限られ、トッピングを外したりと、食べるものが少ないのが現状です。
お仕事をされている方、多忙な方はスケジュールの調整やお弁当、スーパーやコンビニ等をうまく活用しましょう。

日本人が
好きなもの
トップ10
食べていいもの
1 位
寿司
白身魚、マグロの赤身、たまごのにぎり寿司(わさび抜き) △
2 位
焼肉
脂肪分の少ない赤身肉(ニンニク入りのたれ×) △
3 位
ラーメン
  ×
4 位
天ぷら
  ×
5 位
刺身
白身魚 〇
6 位
鶏の
から揚げ
  ×
7 位
カレー
ライス
  ×
8 位
焼き鳥
ささみ、もも(皮なし)、レバー(塩) △
9 位
餃子
  ×
10 位
トンカツ
  ×

(NHK放送文化研究所調べ)

私たちは、「具体的な自炊の食事例」
食事を作るのが大変な方のための「コンビニ食」
当院スタッフで食べ比べ一番優れている「クリニックで買える検査前食」
を調査し、指針を作成しました。
ぜひご覧ください。