目次
「胃カメラ検査」は口または鼻からカメラ(内視鏡)を胃の中まで挿入し、咽頭・喉頭、食道、胃、十二指腸を観察する検査です。
咽頭・喉頭、食道、胃、十二指腸にがんやポリープが出来ていないか、胃炎や胃潰瘍などが出来ていないかなどを調べることが可能な検査です。
正式名称は「上部消化管内視鏡検査」と言います。
カメラを口から挿入する検査は「経口内視鏡検査」、カメラを鼻から挿入する検査は「経鼻内視鏡検査」と言います。
日本では公的医療保険により日本全国どこでも厚生労働省の定めた一律の費用で胃カメラ検査を受けることが可能です。
これは、日本の誇る非常に素晴らしい制度ですが、その一方でデメリットもあります。
それは、どこの医療機関(病院・クリニック)で胃カメラ検査を受けても、
どんなDrによる診断・治療を受けても患者様が負担する費用は一律であるという点です。
いつ・どこで・誰が検査を受けても検査にかかる費用が一律で変わらないというのは大変素晴らしいことですが、
経験豊富な名医と言われるDrによる検査であっても医師免許を取得したばかりの研修医による検査であっても
検査の質(レベル)にかかわらず費用は一切変わりません。
費用は一律でも内視鏡検査時の苦痛の程度や診断の精度などの検査の質(レベル)は、医療機関によって全く異なるという点が大きな問題点です。
同じ費用で名医による検査が受けられるのであれば、もちろん問題はありませんが・・・。
多くの方が胃カメラ検査を受ける目的は、
のためだと思います。
せっかく胃カメラ検査を受けるのであれば、誰もがしっかりとした精度の高い検査を少しでも楽に受けたいと考えるのではないでしょうか?
検査を楽に受ける事が出来るという観点からは、鎮静剤が使用できる医療機関で検査を受けることをお勧めしますが、それだけでは不十分です。
楽に検査が受けられるというのは、あくまでも最低限クリアすべき基準でしかありません。
これに加えて検査を受ける本来の目的である早期発見や正確な診断・治療に繋がる検査の質(レベル)も求めなければなりません。
安易に「鎮静剤が使えるかどうか」だけで医療機関を選定するのはやめましょう。
そこで、質が高く楽な検査を受けることが出来る医療機関を選定するポイントを皆さんにお伝えしたいと思います。
下記に楽に質の高い胃カメラ検査を受けるための選定ポイントを用意しました。参考にして頂けると幸いです。
結論
使える方が良い
胃カメラ検査を楽に受けて頂くためには、鎮静剤を使える検査の方が絶対に良いと考えます。この理由は、胃カメラ検査をつらい検査とする1番の原因である「咽頭反射」を抑えるためです。咽頭反射とは、自分の意思に反してのどに物が入ってくると「おえっ」とえずき、異物を吐き出そうとする身体の反射です。歯を磨くときに歯ブラシがのどに当たったときなどに起こる反射です。
鎮静剤を使用しない胃カメラ検査では、カメラがのどを通る際にこの咽頭反射が出現し、検査中ずっと反射が継続するため非常につらい検査となります。
ところが、鎮静剤を使用する胃カメラ検査では、検査中はウトウトと眠り意識がなくなるだけで無く、この咽頭反射も抑えられるため、身体への負担が非常に少なくなります。
また、鎮静剤を使用した胃カメラ検査の場合は、検査中の苦しさから被験者が身体を動かすこともなくなり、検査を行う術者の負担もなくなるため、短時間で詳しく胃の中を観察することが可能です。結果的に、検査の精度も上がり病変の見落としが防げるというメリットもあります。
このように鎮静剤を使用した胃カメラ検査は楽に精度の高い検査が短時間で受けられるという大きなメリットがありますが、鎮静剤を使用することによるデメリットも多少はあります。
胃カメラ検査自体は、5~10分程度で終わりますが、鎮静剤を使用した場合は、完全に目が覚めるまで検査後1時間程度休む事が必要です。さらに鎮静剤を使用した場合は、休憩後にしっかり目が覚めても検査を受けた日は自分で車を運転することは出来ません。しっかり目が覚めているように見えても飲酒運転と同様に判断力の低下などの影響があり重大な事故に繋がる危険性があるからです。
また、鎮静剤は薬です。全ての薬には可能性は低くても副作用が起こるリスクがあります。当然ながら鎮静剤にも副作用が起こるリスクが低いですがあり得ます。鎮静剤で起こりえる副作用は呼吸抑制や血圧低下、アレルギーなどです。
鎮静剤のリスクをしっかりと把握した経験豊富な熟練した医師がいる施設で胃カメラ検査を受ければ、リスクを大きく上回るメリットが得られます。
結論
量の調整ができると良い
楽に胃カメラ検査を受けるためには「鎮静剤を使えるかどうか」が最低限必要なポイントとなりますが、ただ単に鎮静剤を使用して検査を行うというだけでは実は不十分です。
医療機関によっては、年齢、性別、体格、飲酒や睡眠薬の服用の有無などの違いにかかわらず、どの患者様にも同じ量の鎮静剤を使用して検査を行っている場合もあります。
鎮静剤は患者様毎に量や使用薬剤の調整をしなければ、効き目が弱くて検査途中で目が覚めてしまって苦しい思いをしたり、逆に効き目が強くて検査後もずっと目が覚めずにフラフラしたり、気分不良が続くといったことが起こります。検査の技術や診断能にも高い質を求める必要がありますが、鎮静剤の使用の仕方にも高い質を求める必要があります。
個人個人に併せて最適な鎮静剤の量を調整して使用している医療機関で胃カメラ検査を受けることが大切です。
結論
鼻から胃カメラは受けるべきではない
胃カメラ検査には、カメラを口から挿入する「経口内視鏡検査」とカメラを鼻から挿入する「経鼻内視鏡検査」があります。
胃カメラ検査の主流は口から挿入する経口内視鏡検査ですが、経鼻内視鏡検査はスコープの直径が細く、カメラの進入経路が嘔吐反射を誘発する部分を通らないため経口内視鏡検査と比較すると、鎮静剤を使用しない場合は、楽に検査を受けることが可能です。
しかし、鼻炎で粘膜が腫れていたり、骨格的に鼻腔が狭い場合はスコープ通過時に痛みが出現したり、スコープが通過できないケースもあります。
また、一部の最新機種を除くと経鼻内視鏡スコープは、経口内視鏡スコープと比べて高性能で高画質のカメラが搭載できないため、内視鏡スコープ自体の性能が低く、病変部をズーム観察可能な拡大観察機能も搭載していないため精密検査には適しません。
さらに経鼻内視鏡スコープは胃内に溜まった水や粘液を洗浄した後の水を吸引する能力も経口内視鏡スコープに比べると劣るため、検査に時間が掛かってしまうというデメリットもあります。
胃カメラ検査を受ける本来の目的を忘れないで下さい。楽に検査を終えることが目的では無く、胃がんなどの病気が隠れていないかをしっかりと診断するのが最も大切な目的です。
「病気を早期発見するための検査を楽に受ける」この目的を達成出来るのは、鎮静剤を使用した経口内視鏡検査です。
以上の理由から経鼻内視鏡検査はお勧め致しません。
結論
実績は豊富な方が
良い
胃カメラ検査の「技術」とは「嘔吐反射を誘発させずに苦痛なく胃内にスコープを挿入すること」と「小さな病変も見逃さずに正確に診断が可能なこと」です。
内視鏡検査は、検査の数をこなせばこなす程、上達すると言う点でスポーツに似ています。また、スクリーニングの胃カメラ検査をするだけで無く、過去に早期食道がんや早期胃がんの精密検査や内視鏡治療をどれだけ経験しているかも担当医師の診断能力に直結します。
数多くの食道がんや胃がんを診断・治療していればしているほど、病気を疑う目を養うことが出来ます。数多くのがん患者様を診ていると、「これが胃がんなの?」というような病変に遭遇するケースも多く、検査時に似たような所見を認めた際にがんを疑うことができるため、見落とすことなく診断が可能となるのです。
医療機関のホームページに過去の実績として、内視鏡検査数や治療数を掲載している場合は、それだけの自信と実績があると判断できます。 なるべくホームページに内視鏡検査数や治療数をが掲載している医療機関を選びましょう。
結論
専門医資格があった方がよい
内視鏡検査は医師免許の資格さえあれば、法的にはどんな医師でも検査可能です。このため、内視鏡検査を行う医師のレベルも様々です。
では、どのようにして胃カメラ、大腸カメラのエキスパートを見極めれば良いのでしょうか? 日本消化器内視鏡学会が、一定水準以上のレベルで内視鏡検査を行う事ができる医師を「日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医」として認定しています。
この専門医を取得するためには、学会が定めた内視鏡技術の取得可能な医療機関で一定期間勤務し、研修や、内視鏡検査・治療数をクリアした上で、厳しい試験に合格する必要があります。
「消化器内視鏡専門医」=「内視鏡検査の名医」というわけではありませんが、学会が認めた一定水準以上の技術は取得していると判断することは可能です。また、専門医資格は更新制となっているため、ペーパードライバーのようなことはありません。 少なくとも内視鏡専門医を取得した医師が検査可能な医療機関から検査を受ける医療機関を選ばれることをお勧め致します。
結論
拡大観察機能があるかどうかが大事
一言で胃カメラ検査といっても、検査に使用する内視鏡機器によって受けられる検査の質が実は大きく異なります。 先進的な高性能な内視鏡スコープと従来型の内視鏡スコープの最も大きな違いは、次の2点です。
ハイビジョン画質で通常観察でも高精度であること
1に加えて、検査中に病変が疑われた場合は、カメラに搭載されているNBI(Narrow band imaging)という特殊光観察機能や病変を100倍にズーム観察可能な拡大観察機能が備わっていること
先進的な内視鏡機器は、この2つの機能を備えているため、微細な粘膜の変化も見逃すこと無く、食道がんや胃がんの早期発見が可能となります。
特にNBIという特殊光観察機能や拡大観察機能は、観察部位の詳細な粘膜構造や血管構造を観察可能にするため、
格段にがんの診断能が高まります。
的確な診断能力を持つ専門医がこの先進的な内視鏡機器を用いて胃カメラ検査を行えば、まさに「鬼に金棒」です。
「弘法は筆を選ぶ時代です」この先進的な機能を持つ内視鏡機器を使用して検査を行っている医療機関を選ぶことをお勧め致します。
結論
重要。第三者評価を可能な限り確認する
では、どのようにして胃カメラ、大腸カメラのエキスパートを見極めれば良いのでしょうか?
日本消化器内視鏡学会が、一定水準以上のレベルで内視鏡検査を行う事ができる医師を「日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医」として認定しています。
これらの選定ポイントをクリアしていても本当に楽に質の高い胃カメラ検査を受けることが出来るのかまでは、なかなか分かりません。
では、いくつかの候補となる医療機関からどのようにして最終的に受診する医療機関を選べば良いのでしょうか?
それは、やはり過去に受診したことのある人に、その医療機関がどうだったかを聞くのが一番です。過去に実際に受診したことのある人の生の声を参考にするのが、最も的確な選定基準になり得ます。
身近な知り合いに受診したことのある人がいればその人に聞くのも良いですが、不特定多数の人の評価を知ることが出来れば、さらに理想の医療機関の選定に役立ちます。
その手段として、最も役に立つのがGoogle口コミです。
Google口コミには、実際にその医療機関を受診した人の客観的な感想が良い面も悪い面も投稿されています。口コミの数が多く評価の高い医療機関は、客観的にみても信頼性が高い医療機関であると判断できます。
選定ポイントを満たし、かつGoogle口コミなどの不特定多数の第三者の評価の高い医療機関を選べば理想的な胃カメラ検査を受けられるのではないでしょうか。
結論
ピロリ除菌対応をしてくれることは必須
胃がん患者の90%以上はヘリコバクター・ピロリ菌に感染していたという報告やピロリ菌感染者は80歳までに20人に1人の確率で胃がんになるという報告をご存知ですか?
一度感染すると、除菌治療を行わなければ、ほぼ半永久的に体内に存在し、慢性活動性胃炎という胃の持続性の炎症を引き起こし、そこから胃がんが発生すると考えられています。
将来の胃がんのリスクを下げるためには、ピロリ菌診断とその治療までセットになっていることが絶対に必要です。
ただ単に胃カメラ検査を行うだけでなく、ピロリ菌検査、除菌治療まで丁寧に対応してくれる医療機関を選ぶことが重要です。
さらにとても重要なのが、保険適応での1次・2次除菌で不成功の場合の3次除菌治療に対応している医療機関を選ぶことです。3次除菌は自費での治療になりますが、医療機関において治療に選択できる抗生物質が大きく違っています。効果的な3次除菌薬を用いて治療してくれる医療機関を選択することがとても重要になってきます。
以上のように理想的な胃カメラ検査を受けることが出来る医療機関を選定するためのポイントをお話してきましたが、私たち福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院は、この選定ポイントを満たすことが出来ているのでしょうか?
これらの選定ポイントに沿って福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院の胃カメラ検査の特長をご紹介致します。
福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院では、楽に検査を受けて頂けるように全例で鎮静剤を使用した胃カメラ検査を行っています。 鎮静剤の量は、患者様一人一人の年齢や性別、体格、飲酒や睡眠薬の服用の有無などを考慮した上で患者様毎に最も適した量になるように調整しています。
このため、検査中に苦しさや痛みが無いのは勿論のこと、検査後も気分不良などもなく、しっかりと目覚め、ご帰宅頂けるように配慮しています。
福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院では、経鼻胃カメラ検査は行っていません。
この理由は、胃カメラ検査を受ける本来の目的である胃がんなどの病気の診断能が経口胃カメラ検査と比べると劣るためです。
「病気を早期発見するための検査を楽に受ける」という目的を達成出来る検査は、「鎮静剤を使用した経口内視鏡検査」以外には無いと考えています。
福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院では、常勤医師3名で胃カメラ、大腸カメラ合わせて年間1万件を超える検査を行っております。これは全国でもトップクラスの内視鏡件数です。
また、ホームページにて開院以来の年間の内視鏡検査数・治療数を公開しています。
福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院に在籍する常勤医師3名は、全員「日本内科学会認定医」「日本消化器病学会 消化器病専門医」「日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医」を取得しています。
いずれも高度医療機関にて多数の内視鏡検査・内視鏡治療に従事してきた経験豊富な専門医です。
福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院では、ハイビジョン画質に加えてNBIという特殊光観察機能や拡大観察機能を兼ね備えた先進的な高性能の内視鏡機器を用いて胃カメラ検査を行っています。
さらに経験豊富な熟練した専門医が検査することで微細な病変も見逃すことなく検査が可能です。
福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院は2021年7月時点で150件以上のGoogle口コミの投稿があり、その平均評価は★4.9(★5点満点中)です。
全国の内視鏡クリニックでトップ3に入っている口コミ獲得数と評価を得ています。
福岡天神内視鏡クリニック消化器福岡博多院では、胃カメラ検査時にピロリ菌感染が疑われた場合は、現在のピロリ菌感染の有無を調べる検査まで行います。
ピロリ菌の現感染があった場合は、内服による除菌治療を行い、しっかりと除菌が出来たかを調べる除菌判定まで行います。
保険適応での1次・2次除菌で不成功の場合の3次除菌治療に当院は対応しております。
3次除菌は自費での治療になりますが、医療機関において治療に選択できる抗生物質が大きく違っていますが、当院では論文などで有効な抗生物質であると認められているお薬を選択して3次除菌薬を選定して治療を行っております。