一般診療
GENERAL PRACTICE

大腸ポリープ

大腸に関する項目
日本人は、食生活の欧米化に伴い、大腸がんや大腸ポリープが増加しています。これは、肉や乳製品などの動物性脂肪の摂りすぎ、そして食物繊維不足が原因と言われています。特に大腸ポリープは、大腸がんの元ですので、放置していると大腸がんに成長してしまう可能性があります。
それでは大腸ポリープについて解説します。

大腸ポリープとは?

大腸ポリープは、大腸の粘膜の層にできる「いぼ」のような盛り上がった病変のことです。
平べったい形、キノコの形など色々な形があります。サイズも数ミリから数センチ大と様々です。
大腸ポリープができやすい部位は、直腸、S状結腸であり、肛門に近いところにポリープができやすいと言われています。

大腸ポリープの種類

大腸ポリープは、腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープの2つに大きく分けられます。
そこからさらに細かく分類されますが、以下の通りです。
このうち、一番多いポリープは「腺腫性ポリープ」ですが、大腸がんになる可能性が高いのも「腺腫性ポリープ」と言われています。

大腸ポリープから大腸がんになるには

大腸ポリープも大腸がんも大腸にできる「できもの」ですが、大腸ポリープは「良性のできもの」です。大腸がんのほとんどは、この大腸ポリープが大きく成長してできたものです。1cm未満の小さなポリープから、数年から10年程度で「大腸がん」に成長していきます。逆に言うと、「大腸ポリープ」の段階で大腸カメラで切除すると、大腸がんの予防になります。

大腸ポリープの症状

大腸ポリープは、基本的にほとんど症状はありません。サイズが大きくなると、血便が出たり、肛門の外に飛び出たりすることがあります。
このため、大腸ポリープを見つけて切除するためには、大腸内視鏡検査を定期的に受けることが重要です。大腸ポリープを切除することで大腸がんの予防になります。

大腸ポリープの治療

大腸ポリープの治療は、ポリープのサイズや形態により、以下のような治療方法があります。

ポリペクトミー

ポリープの切除法の中で一番スタンダードな治療法です。「スネア」という金属の輪っかをポリープにかけ、この金属の輪っかを締めて電流を流し、ポリープを焼き切ります。

内視鏡的粘膜切除術

平らな形や、茎がほとんどないポリープに対して行う治療です。
ポリープの下に生理食塩水を注入し、浮き上がらせた後にポリペクトミーの要領で焼き切ります。
比較的大きなポリープまで切除することが可能です。

内視鏡的粘膜下層剥離術

平らな形や、茎がほとんどないポリープで、スネアよりもサイズが大きい場合に行う治療です。
入院加療となりますので、総合病院に紹介しています。
当院では日帰り治療でポリペクトミー、内視鏡的粘膜切除術を行なっています。

当クリニックの内視鏡検査の特徴

大腸内視鏡検査を行い、大腸ポリープを発見したら、かなりの大きさのポリープもその場で切除することが可能です。大腸ポリープを切除することにより、大腸がんの予防ができます。
当院では、「苦しさと痛みに配慮した胃大腸内視鏡検査」を患者様に提供することを第一に考え、皆様からら検査後に「思った以上に楽だった」と思っていただける内視鏡検査を実践しています。
当院の内視鏡専門医は、臓器のポイント毎にどのような内視鏡操作を行えば苦しさと痛みに配慮した検査になるのかを熟知しております。これまで培ってきた内視鏡技術の経験を十分に活かし、検査を行っています。安心してお任せください。
また、最新の機器を使用し、その知識と技術を駆使して正確な内視鏡診断を行っています。皆様が消化管がんにかかり健康を損ねることが無いよう最大限のサポートが出来るよう日々努力しております。まずはお気軽にご相談ください。

「もしかしたら大腸ポリープがあるかも」と、悩んでいる方へ

自己判断や放置は禁物です! 大腸ポリープは自覚症状はほとんどありません。
「大腸ポリープがあるかもしれない」と思っている方、「家族に大腸がんで治療した人がいる」、「家族に大腸ポリープを治療した人がいる」場合は消化器内科を受診し、診察の上、必要な検査を受けましょう。

秋山 祖久医師

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。