おはようございます。医師の秋山です。
さて、このブログで、ビフィズス菌の増やし方、乳酸菌の増やし方を解説しました。
今回は、酪酸菌の増やし方について解説します!
酪酸菌は、現在注目されている善玉菌で、短鎖脂肪酸である「酪酸」を産生します。健康に寄与する様々な効果があり、「スーパー善玉菌」と言われています。
100歳以上の長寿者が多い地域である、京都府京丹後市や沖縄県南大東島などに住んでいる人の腸の中には酪酸菌が数多く存在しており、酪酸菌が長寿の鍵を握っているのではないかと今も研究されています。
しかしながら酪酸菌は臭いがきついため、菌そのものが食べ物に含まれていることはほとんどありません。糠漬けくらいではないでしょうか。
もともと日本人は他の人種と比べ、腸内細菌中の酪酸菌の割合が多いです。これを使わない手はありません。酪酸菌の好物を与えて、自前の酪酸菌を増やしてあげましょう!
それでは酪酸菌の好物を解説します。
酪酸菌は、「水溶性食物繊維」が好物です。ですので、水溶性食物繊維を豊富に含むものが酪酸菌を増やす食材になります。
①海藻類
わかめ、昆布、海苔、ひじきなど
②きのこ類
椎茸、しめじ、えのき、なめこなど
③豆類
納豆、豆腐など
④穀物類
もち麦、玄米など
⑤野菜類
ブロッコリー、ごぼう、にんじん、大根など
⑥果物類
りんご、バナナ、アボカドなど
この中でも特に、酪酸菌は①の海藻類が好物と言われています。
食生活の欧米化に伴い、海藻類を食べる機会は少なくなっていますので意識して海藻類を食べましょう。
ちなみに、日本人の90%以上が、海藻類を分解する酵素を持った腸内細菌を持っているのですが、その他世界各国の人々は、15%程度しか持っていないんです。これが、日本人が酪酸菌を多く持っている要因と言われています。
せっかく親から受け継いだ腸内細菌ですので、有効利用しない手はないです。
できれば毎日海藻類を食べて、酪酸菌を増やしてあげましょう。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。