福岡天神内視鏡クリニックブログ

胃の形について考察します!

おはようございます。医師の秋山です。

 

さて、今回は胃の形について考察してみたいと思います。

 

一般的に、胃の形は以下の3つに分かれると言われています。

 

①鉤状胃

こうじょういと読みます。日本人に一番多い胃の形です。

縦に長く、釣り針のような形をしています。胃の出口が高い位置についているのがわかりますね。

日本人は元来、食物繊維が豊富な穀物を食べてましたので、胃のぜん動によりドロドロになるまで食べ物を砕いてから小腸に送らなければいけませんでした。

このため、しっかりと食べ物を胃内に溜められるように袋状になっています。

ストレスを感じると一般的に胃の動きが悪くなりますが、鉤状胃は食べ物が胃内に残りやすい形をしているため、鉤状胃は、ストレスによる胃の症状が出やすいと言われています。まさしく日本人のタイプですね。

 

②牛角胃

ぎゅうかくいと読みます。欧米の人達に多い胃の形です。

牛の角に似たスマートな形をしていることから、このような名前がつきました。

欧米人は昔から肉類などの動物性脂肪と動物性タンパク質を食べてきました。脂肪やタンパク質は小腸で消化吸収されます。ですので、胃の中での処理はそこそこに、早めに腸に送り出したほうが効率的ですのでこのような形になりました。

胃内に食べ物が残りにくいため、胃もたれなどの症状ができにくいです。その代わり、食べ過ぎて肥満になりやすいという特徴もあります。

 

③瀑状胃

ばくじょういと読みます。

胃の上の部分が膨らみ、逆「く」の字の形をしており、折れ曲がりが強い形です。

胃の上部の膨らんだ部分に食べ物が残るため、胃酸が出やすいのが特徴です。これにより、胃もたれ、胸焼けのような症状が出やすいと言われています。

 

上述の通りで、日本人に多いのが①の鉤状胃ですが、近年、瀑状胃も増えています。今や日本人の2割が瀑状胃と言われています。

 

それではなぜ瀑状胃になってしまうのでしょうか?

一番の原因は「肥満」です。

詳しく説明すると、内臓脂肪が増えて胃の下部が押し上げられ、瀑状胃の形になってしまいます。

肥満体型の方で、胃薬を飲んでも胃もたれや胸焼けがなかなか治らない人いませんか?

そんな時はまず自分の生活習慣を見直し、ダイエットをして内臓脂肪を減らせば症状は改善する可能性は高いと思います。

 

いかがだったでしょうか。日本人は①の鉤状胃が圧倒的に多いので、あまりストレスを溜めないようにしましょう!

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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