福岡天神内視鏡クリニックブログ

美味しいものはゆっくり味わって食べましょう!

おはようございます。医師の秋山です。

 

先日、日田に行ったのですが、想夫恋で日田焼きそばを食べました。

空腹で、かつとても美味しかったので、ついついガッついて食べたのですが、この時にふとブログのネタが降ってわいてきました。焼きそばを食べながら考えていたことを文字起こししましたので、気軽に読んでください。

 

みなさん中華料理は好きですか?私は大好きです。脂っこくて味も濃くて美味しいですよね。

それでは「中華料理店症候群(チャイニーズレストラン・シンドローム)」ってご存知ですか?

これはなかなか知らない人が多いのではないかと思いますので、簡単に説明したいと思います。

 

1968年頃、中華料理を食べたお客さんの中で、頭痛、顔面の紅潮,動悸、痺れなどの症状が出現し、のちに「中華料理店症候群」として報告されました。

この当時、症状の原因が「グルタミン酸ナトリウム」という調味料にあるのではないかという結論になりました。

「グルタミン酸ナトリウム」って聞いてもピンとこないかもしれませんが、「味の素」などの調味料に含まれる成分と説明すると分かりやすいかと思います。いわゆる旨味成分です。中華料理にもよく使われています。

 

しかしながら後にこの「中華料理店症候群」は否定されました。

 

様々な研究の結果、「グルタミン酸ナトリウム」と「中華料理店症候群」の因果関係はないという論文が発表されました。「グルタミン酸ナトリウム」を通常の料理で使う分量だと毒性はなく安全であるとのことです。

Walker R, Lupien JR:”The safety evaluation of monosodium glutamate.”The Journal of  Nutrition, 130:1049S-1052S, 2000

 

今では「中華料理店症候群」という病名を使うことは臨床の現場ではまずありません。

ですので、安心して調味料を使ってください(もちろん使いすぎは注意ですが)。

 

ただし、「グルタミン酸ナトリウム」を一度に大量に食べると、一気に血中濃度が上がり、頭痛が誘発されるケースがあります。

食べ物で頭痛が誘発するケースは他にもいくつかあり、これをまとめて「食品及び添加物誘発頭痛」と呼んでます。

 

具体的な例では、ラーメン1杯を一気に汁まで飲み干してしまうと、稀に頭痛が誘発されるケースがあったり、チーズや柑橘類の食べ過ぎで頭痛が誘発されるケースもあります。

 

もちろん、頭痛が出る人、出ない人がいますし、なんで食べ物で頭痛が誘発されるのか詳しいメカニズムもよく分かっていないです。

もしラーメンなどの味の濃いものを一気に食べて頭が痛くなったことがある人は、ゆっくりと楽しみながら食べるようにしましょう。

 

いかがだったでしょうか。

私は普段の食事はいつも腹7分程度で終わらせてます。これは、食後にもう一度同じ量の食事をなんとか食べることができるのが目安です。みなさんぜひ実践してみてください。

ちなみに日田焼きそばを一気に食べましたが、もちろん頭痛は起こりませんでした。

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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