福岡天神内視鏡クリニックブログ

食材の食べ合わせについて パート2

こんにちは、医師の中島です。

 

日中はまだポカポカ陽気の日も多いですが、朝晩は冷えてきましたね。

これから本格的に寒くなると外出の機会が減り、日に当たることが少なくなりがちです。

そこで、今回は日光を浴びることで体内で合成できる唯一のビタミンであるビタミンDについて、食材の食べ合わせとともにお話していきたいと思います。

 

カルシウムを動かす立役者「ビタミンD」

まず、骨の形成といえばカルシウムをイメージしがちですが、実はビタミンDが重要な役割を果たしています。

ビタミンDは肝臓や腎臓で活性型ビタミンDに変換され、小腸からのカルシウムの吸収を促進し、血中のカルシウム濃度を調整してくれています。

また、尿中に出ていきやすいカルシウムを再吸収するのも、ビタミンDの役割の一つです。そのため、骨の材料となるカルシウムやリンが体内に十分にあったとしても、ビタミンDが不足していると十分吸収されず、骨が脆くなり、骨折しやすくなります。健康な人でも98%がビタミンD不足といわれていますが、特に冬は日照時間が短く、気温も下がって、外に出て日光を浴びる機会が少なくなるため、ビタミンD不足に注意が必要です。

特に以下のような方はビタミンD不足に要注意です。

  • 筋肉痛が治りにくい
  • 転んだりつまずいたりすることが多くなった
  • 骨が痛む
  • 外出をすることが少ない
  • 冬になると体調を崩す
  • 夜勤など、夜型中心の生活

それでは、骨を強く丈夫にする食べ合わせをご紹介します。

骨の土台を作る「カルシウム」の摂取と併せて、「ビタミンD」を一緒に摂りましょう。カルシウムの補給には、イワシやシラス、桜エビなどの小魚や、木綿豆腐、納豆、小松菜、水菜などの食材がおすすめです。ビタミンDが豊富な食材には、舞茸やエリンギ、きくらげなどのきのこ類や、卵、鮭、サバなどがあります。

ビタミンDとカルシウムのオススメの食べ合わせの例をご紹介します。

おすすめレシピ

◯ 舞茸と小松菜のオリーブオイル炒め

ビタミンDは脂溶性ビタミンのため、油と一緒に調理することで吸収率がさらにアップします!

舞茸はきのこ類の中でもビタミンDが豊富。また、ガン細胞の増殖を抑えたり、血圧・血糖値・コレステロールを下げたりする効果が期待できる「β-グルカン」も豊富な食材です。

小松菜は青菜の中でもカルシウムや鉄、ビタミンCが豊富に含まれています。いずれも水に溶けやすい栄養素のため、味噌汁やスープにして汁ごと食べるか、炒める調理がおすすめです。

 

◯ 桜エビの卵焼き

卵白にはビタミンDは含まれず、卵黄にのみ含まれます。

桜エビは、4~6月と10月~12月が旬の高カルシウム食材。その他にも、抗酸化力が高く、ガン細胞の増殖を抑制するアスタキサンチンやタウリン、キチン・キトサンなどが豊富で、丸ごと食べられるため栄養素も損ないません。

 

おまけの知識として、

1~2時間の天日干しでビタミンD量が10倍に!

干ししいたけや乾燥きくらげ、煮干しなど、天日干しした食品は、日光によってビタミンDの含有量が10倍ほどにグンと増えています。空気が乾燥する気候を上手く利用し、晴れた日には生のしいたけや野菜を1~2時間ほど天日干ししてから調理してみましょう。効率良くビタミンDを摂取することができますよ。

 

いかがでしたか?

食事の際は、食材の食べ合わせを意識して、効率的に栄養を吸収したいものですね。

 

週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。

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