新年あけましておめでとうございます。
医師の中島です。
本年もよろしくお願いいたします。
例年のことですが、1月は年末年始の暴飲暴食で体調をくずしている方が多くいらっしゃいます。
胃腸もさることながら、特に肝臓には大きな負担がかかっている可能性があるので、このタイミングで食事の摂り方を見直して脂肪肝を予防・改善する年にしたいですね。
では、みていきましょう。
肝臓をいたわろうとすると、多くの人は「肝臓に負担をかけないように何を食べるか」に意識が向きがちですが、それと同じくらい重要なのが「食べない時間」を意識的につくることです。
人間の体は、食事で得た栄養でエネルギーをまかなうようにできていますが、空腹状態が12時間以上続くと、「糖新生」と呼ばれる節約モードが働き始めます。このとき、肝臓や筋肉に蓄えられた糖の塊であるグリコーゲンがまず使われ、次に中性脂肪が分解されてエネルギー源になります。このプロセスをうまく使えば、「脂肪が自然に燃える状態」になり、脂肪肝の予防・改善にも役立ちます。
ただし、筋肉量が少ない方が無理に食事を抜くと、筋肉が分解されて代謝が落ちてしまうこともあるため、無理のない範囲で取り入れることが大切です。朝食を少し遅らせる、夕食量を減らすなど、生活に合わせて少しずつ調整してみるとよいでしょう。
現代のように食べ物が常に手に入る環境では、つい何かを食べ続ける生活になりがちです。これでは肝臓が常に働き続け、空腹に耐える機能が鈍ってしまいます。まずは間食を控える、空腹を感じてから食べるといった小さなことから始めてみてください。空腹は脂肪肝を減らすチャンス。そう意識を切り替えることで、前向きに取り組めるはずです。

自分の肝臓の状態を正確に知るには、定期的な健康診断と血液検査が欠かせません。検査結果でよく目にするALT、AST、γ-GTPは、いずれも肝機能の状態を知るための重要な指標となります。
ALTとASTは、肝細胞の中に存在する酵素で、肝細胞がダメージを受けると血液中に漏れ出して数値が上がります。そのため、主に肝炎や肝障害の有無を示す指標として活用されます。
ALT・ASTの正常基準は30U/L以下、γ-GTPは50 U/L以下(日本人間ドック・予防医療学会)で、
ALTやASTが3桁 (100以上)に到達している場合は、ウイルス性肝炎や重度の肝障害が疑われるため、早めに肝臓専門医の診察を受けてください。
また、健康診断でALTが30を超えている場合も注意が必要です。日本肝臓学会が発表した「奈良宣言」では、ALTが30以上の人は肝炎が進行している可能性があるため、医療機関を受診するようすすめています。
なお、たった一度の血液検査の数値だけでは、一過性のものか慢性的なものかは判断できないため、定期的な検査が欠かせません。血液検査の結果を軽視せず、「少し高いかも」と思った段階で肝臓専門医に相談すること。それが、肝臓の病気を早期に見つけ、早期治療につながり、重症化を防ぐ第一歩となります。
いかがでしたか?
肝臓を労る生活習慣についてお話してきましたが、その中から一つでも多く日頃から意識して、脂肪肝を予防・改善する年にしましょう。
週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。