こんにちは、医師の中島です。
今回はビタミンBについてのお話です。
みなさん、ビタミンBには何種類あるかご存知ですか?また、それぞれどんな働きをしているかご存知ですか?
テーマ: ビタミンB群
目次:
1, ビタミンB群とは
2, 夏の終わりはビタミンB群不足に要注意
3, ビタミンB群と腸内環境の関係
4, こんな人はビタミンB群不足かも⁈
5, おすすめの食材
ビタミンBには8種あり、これらはそれぞれが関わり合って、「活性型」になってはじめて働くことができるため、まとめて「ビタミンB群」と呼ばれます。
そのため、体内に補給するときも、群で摂ることによってその働きを高めることができるというわけです。「代謝ビタミン」ともよばれ、私たちが生きるための源であるエネルギーをつくるのに必須のビタミンなのです。
糖質(ご飯、パン、麺類など)をエネルギーに変える。アルコール代謝に関わる。疲労回復に欠かせない。
脂質をエネルギーに変える。
皮膚や粘膜の維持。
タンパク質(アミノ酸)、脂質の代謝。
皮膚や粘膜の維持。
神経機能の維持。造血作用、脳の発育に関与。
神経機能の維持。造血作用、脳の発育に関与。妊娠期のDNA合成に関与。
抗ストレス作用。
皮膚を正常に保つ。
皮膚・粘膜の炎症を防ぐ。心の安定を保つ。
「疲れが取れない」「食欲不振」「イライラする」などの症状を感じている方はビタミンB群が不足しているかもしれません。三大栄養素(糖質、脂質、タンパク質)をエネルギーに変えるには、ビタミンB群が欠かせないためです。しかし、残暑で食欲不振で栄養素が不足しているうえ、ビタミンB群は水溶性ビタミンのため、汗や尿と一緒に排出されてしまい、さらに不足しやすくなります。
食欲不振でうどんなど、のど越しが良く食べやすいものを好んで食べる際には薬味や野菜を一緒に摂り、ビタミンB群を補いましょう。
実は、ビタミンB群の多くが腸内細菌によって合成されて身体に吸収されています。なかでも、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌は、ビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンK、葉酸などのビタミンB群を作る働きがあります。
そのため、腸内環境の良し悪しがビタミンB群の吸収率を左右することになります。ビタミンB群を補給するときには、腸内環境を整えるために、食物繊維など腸内細菌のエサになるものも一緒に摂るとよいでしょう。
口 疲れやすい
口 やる気や集中力が低下している
口 イライラしやすい
口 肌のトラブルが絶えない
口 口内炎ができやすい
口 朝、スッキリ起きられない
口 落ち着きがない
口 体調を崩しやすい

豚肉
ビタミンB群の含有量がピカイチ。ビタミンB群の他にタンパク質も豊富で、ヒレ肉なら脂質が少なく低カロリーです。
さば
ビタミンB以外にも不飽和脂肪酸が多く含まれており、善玉コレステロールを増やします。
アーモンド
ビタミンB2に加え、抗酸化作用に優れたビタミンEや食物繊維も豊富。生で摂ることがおすすめです。
玄米
ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な玄米。卵やのりと一緒に食べることで、ビタミンB群を複合的に補うことができます。
穀物の胚芽はビタミンB群の宝庫です。しかし、穀物が精製されていく過程で胚芽は失われ、精製度が高いほど含有量が少なくなり、洗うことでさらに少なくなってしまいます。例えば、玄米のビタミンB群を100として、七分づき米は59%、精白米は20%にまで減少します。とはいえ、玄米100%は食べにくいので、白米に玄米を少し(1/3〜1/6程度)混ぜて食べると食べやすいのでおすすめです。
いかがでしたか?
ビタミンBは「群」を意識して摂るようにしましょうね。
週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。