おはようございます。医師の秋山です。
さて、前回は食べ過ぎると腸漏れになってしまう食べ物を2つ取り上げました。
今回も2つ取り上げたいと思います。
③白砂糖
これはどの家にも必ず置いてあるのではないでしょうか。
普段の料理の調味料として使うだけでなく、お菓子やジュースなどにもたくさん使われます。
以前の動画でも話をしましたが、高糖質な食事をわずか2日摂るだけで、短鎖脂肪酸の産生が低下し、腸漏れが起こるようになったという報告があります。
Michael Laffin,et al:Scientific reports 9,12294,2019
さて、この白砂糖ですが、悪玉菌の格好の餌となり、腸内環境を悪くしていきます。それだけではなく、腸内に常在するカビである「カンジダ菌」の格好のエサにもなるわけです。
「カンジダ菌」は、普段は腸内でおとなしくしているのですが、悪玉菌が増えて腸内環境が悪くなったり、白砂糖を摂りすぎたりすると、カンジダ菌が異常増殖し、菌糸という糸を伸ばし始めます。
そして、ベッタリと腸の粘膜に張り付いてしまうんです。
お風呂でカビが生えるとヌルヌルしてなかなか取れないですよね?あれがまさしくカビが菌糸を張り巡らしている状態です。それが腸で起こっているんです。
そして、その状態から有害物質を放出し、「腸漏れ」が起こるというわけです。
恐ろしいですよね。白砂糖は食べ過ぎないようにしましょう。
④人工甘味料
人工甘味料とは、人工的に化学的に作られた甘味料です。代表的なものとしては、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウムなどがあります。
人工甘味料は砂糖の数百倍も甘味が強く、かつ体内で消化吸収されないため、そのまま腸まで届くのが特徴と言われています。
ちなみに2022年9月に出た論文ですが、人工甘味料を2週間摂取すると、腸内細菌叢が変化し、耐糖能が低下したとのことでした。
「Personalized microbiome-driven effects of non-nutritive sweeteners on human glucose tolerance」Cell VOLUME185,ISSUE18,P3307-3328,SEPTEMBER01,2022
糖質は一般的に空腸で消化吸収されますが、人工甘味料は空腸で吸収されませんので、そのまま大腸まで到達します。
大腸まで到達した人工甘味料が悪玉菌の絶好のエサとなり、悪玉菌が増え、腸の免疫バリア機能が低下し、「腸漏れ」を起こしてしまうと言われています。
そしてさらに「腸漏れ」を起こすだけでなく、耐糖能低下も起こしますので、糖尿病になるリスクも上がりますから注意が必要です。
人工甘味料は様々な食べ物に含まれていますので、知らないうちに摂っていることが多いです。
成分表を見たら、人工甘味料は書いてますので、意識して成分表を見るようにしましょう。
いかがだったでしょうか。これらの食べ物は完全に避けるのは厳しいかもしれませんが、普段から意識しておけば抑止力にはなりますので、常に頭の中に入れておきましょう。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。