福岡天神内視鏡クリニックブログ

胃バテ、脳バテ対策

こんにちは、医師の中島です。

 

前回からの続きです。

胃バテ、脳バテに対する心身両面のケアについてお話していきます。

 

まず、ストレス対策でもっとも簡単なのは、背筋を伸ばして胸を張ること。これだけでコルチゾールと呼ばれるストレスホルモンの分泌量が低下します。

さらに、意欲を高める脳内ホルモンであるドーパミンを増やす効果もあるので一石二鳥です。目じりを下げて笑うのも効果大です。前向きな気分になり、脳バテを抑制します。

Amy Cuddy『Presence Bringing Your Boldest Self to Your Biggest Challenges』2015

 

身体のケアにおける一番のお勧めは、朝食をとることから始めましょう。朝食はその日の胃腸のリズムを作り出す効果が実証されています。

朝食をとることで次第に昼食や夕食もしっかりとれるようになってきます。結果、胃腸の働きが回復し、ひいては脳の働きも活発になるので、脳バテも回復していきます。

お勧めの食事は「カレー」です。

辛味成分のカプサイシンは身体の熱を放散させ、体温上昇を防ぐ他、胃粘膜を守るクミンやシナモン、消化促進効果を持つナツメグなどがカレーのスパイスに含まれています。

 

また、なかなか疲れが取れない、疲れやすいという人は、ビタミンB1が不足しているのかもしれません。

夏バテ防止食の定番であるウナギは、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富で、疲労回復に効果がある栄養素です。

豚肉にもビタミンB1が豊富に含まれるので、まだまだ残暑のこの時期は豚の冷しゃぶなどいいですね。

また、何を食べるかと同様に、「どう食べるか」も重要です。キーポイントは噛む回数。唾液と混ぜながら食物を細かく砕いて飲み込むと、胃腸の負担が減るとともに、刺潡が脳に伝わって胃の働きが活発になります。まずは20回を目標にしましょう。

噛んで「咬筋」を刺激すると、ストレスにも強くなります。

逆に「悪い食べ方」は、噛まないこと。飲み下すには水分の助けが必要なので、水やお茶で食べ物を流し込みがちですが、これでは胃液が薄まり、消化能力が落ちてしまいます。

この水分がビールなら、一層ハイリスク。アルコールは代謝の際に大量の水を消費するので、逆に身体の水分不足は加速してしまいます。それにも増して、最初の一杯を美味しく飲みたいがためにギリギリまで水分を我慢するといった習慣は最悪です。習慣化すると、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしかねません。

ですから、食べるときは水分に頼らず唾液で飲み下せるくらいまでよく噛むこと。そのためには、食事以外のときに、2時間おきくらいに水やお茶を摂取しておきましょう。こうすれば、食事の際に胃液が薄まるのを防ぐことができますし、アルコールによる脱水症状で身体を壊すリスクもぐっと低下しますよ。

 

今年の異常な暑さもあと少しの辛抱のようです。

秋に向けて心身のバランスを整えていきましょう。

 

週の中日ですね、一息ついて後半も頑張っていきましょう。

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