福岡天神内視鏡クリニックブログ

水道水でしっかりとうがいしましょう!

おはようございます。医師の秋山です。

 

2月に入りました。ビタミンDの血中濃度が一番下がる時期と言われています。食事やサプリメントでしっかりと摂りましょう。

さて、今回はうがいの話です。

皆さんはうがいをしていますか?私は毎日こまめにうがいをしています。

うがいって日本独自の文化とは聞いたことがあるのですが、古くは平安時代の後期から行われていたそうです。

ちなみに海外では口に含んだ水をガラガラを音を立てて「ペッ」と吐き出すことはエチケットに反すると言われています。

そもそも、水道水の水をそのまま飲める国って日本を含めごくわずかの国しか存在しないことも、うがいするという習慣が海外ではないんでしょうね。

 

さて、コロナ禍の時期に、「水道水とイソジンでのうがいはどちらが効果があるのか?」という論文報告が注目されたのを覚えていますか?
Satomura K,et al:” Prevention of upper respiratory tract infections by gargling: a randomized trial.” American journal of preventive medicine. 2005 Nov;29(4);302-7.

当然ながら日本人の報告です。

日本全国で387名の健康な18歳〜65歳の男女を無作為に

①水道水で1日3回以上うがいをする群
②ヨード液で1日3回以上うがいをする群
③うがいをしない群

に分け、2ヶ月間、かぜの発症率を比較しました。

結果は、「うがいをしない群」と比べると
水道水で1日3回以上うがいをする群→かぜの発症率は40%減少 有意差あり
ヨード液で1日3回以上うがいをする群→かぜの発症率は12%減少 有意差なし

という結果でした。

つまり、この論文報告の結論としては

「水道水のうがいはかぜを予防するが、ヨード液のうがいはかぜを予防しない」

ということになります。

 

面白いですよね。非常に面白いです。イソジンうがい薬を使ってうがいをした方が良さそうなのに・・・

俄然理由が気になってきます。

理由ですが、

水道水によるうがいは、水道水に含まれる塩素に何らかの効果があるのではないかとのことであり、
ヨード液によるうがいは、喉に存在する粘膜細胞を傷つけてウイルス感染を容易にしたのではないか、とのことでした。

また、適当にうがいをしてもあまり意味はありませんので、正しくうがいをすることが必要です。

 

私は以下のような感じでうがいしてます。全て水道水で行っています。

① うがいをする前に必ず口腔内をグチュグチュとゆすいで吐き出す。
② ガラガラと音を立てながら10秒間うがいをして吐き出す。これを3回行う。

こんな感じです。②の10秒間というのが結構長いですが、頑張ってガラガラしてます。

もちろん、手洗いもこまめに行っています。

 

いかがだったでしょうか。
皆さんも水道水で手洗いとうがいをしてかぜ予防をしましょう。

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。