福岡天神内視鏡クリニックブログ

腸内細菌がビタミンを生成する!?

おはようございます。医師の秋山です。

 

今回は腸内細菌の話です。

 

皆さんは、腸内細菌がビタミンを作っているのをご存知でしょうか?

腸内細菌の善玉菌が、食物繊維やオリゴ糖をエサにしてビタミンを産生しているんです。

 

それでは、どんなビタミンを作っているのでしょうか?

すごくシンプルです。

 

8種類のビタミンB群

ビタミンK

 

合計9種類のビタミンを産生しています。

これらのビタミンは体に必要なビタミンです。そしてビタミンB群、ビタミンKは、体内で必要とする量の約3割程度が腸内細菌から作られているんですよね。

 

ビタミンB群ですが、これは三大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質)の代謝に必要な補酵素です。

ビタミンB群はただ摂るだけではダメで、体内で活性型になることで初めて作用します。

この活性型になるためには、8種類のビタミンBがお互いに助け合いながら活性型になっていきます。

 

つまり、ビタミンB群のどれか1種類でも少ないと、それぞれのビタミンBが活性型になってくれないんですよね。

ビタミンB群はまとめて摂取するのが良いと言われているのにはきちんと意味があるんです。

そういう理由から、腸内細菌もビタミンB群の8種類を全て産生しているんですね。

そしてビタミンKについてですが、腸内細菌はビタミンK2を産生すると言われています。

ビタミンK2の有名な機能としては、血液凝固させる作用があるプロトロンビンを作る時に必要と言われています。

もう1つ、重要な機能として、カルシウムの骨への沈着を助けます。つまり、カルシウムが血管に沈着するのを防ぎ、効果的にカルシウムを骨に利用してくれます。

 

以前も少し説明しましたが、ビタミンDのサプリメントを飲んでビタミンDの血中濃度が上がると、腸管からのカルシウムの吸収率が上がります。

 

ビタミンK2が不足していると、腸管から吸収されて余ったカルシウムが血管に沈着してしまうんです。

 

普段からビタミンDを飲んでいる方は、しっかりと腸内環境を良くしてビタミンK2を産生しましょう。

また、ビタミンK2が豊富に含まれる食べ物といえば納豆です。

納豆は納豆菌が入っており、食物繊維も豊富ですので腸内環境を良くするのには効果的な食べ物です。

ぜひ普段から納豆を食べて、ビタミンK2を補充しつつ、腸内環境を良くしましょう。

 

いかがだったでしょうか。

 

普段から腸活して腸内環境を良好にして、沢山ビタミンを作ってあげましょう。

 

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。