おはようございます。医師の秋山です。
さて、今回はビタミンDと認知症について解説したいと思います。
ビタミンDの効果についてはブログやYouTubeでもたくさん解説をしてきました。
私は、ビタミンDは全ての病気を予防してくれるではないかと考えています。
そしてビタミンDの効果の1つとして、認知症を防ぐ効果があることが分かってきたんです。
2023年に報告された論文ですが、認知症を発症していない70歳以上の12,388人を、ビタミンDサプリメント摂取群と非摂取群で分けると、ビタミンDサプリメント摂取群の方が非摂取群と比べ40%も認知症の発症率が低かったとのことです。
Maryam Ghahremani,et al, ”Vitamin D supplementation and incident dementia: Effects of sex, APOE, and baseline cognitive status” Alzheimers Dement(Amst), 2023 Mar 1;15(1):e12404.doi:10.1002/dad2.12404.
そして、2024年の報告によると、ビタミンD血中濃度が30nmol/ml未満の場合、アルツハイマー型認知症、血管性認知症のどちらもリスクが高くなるということでした。
Li-Ju Chen,et al, “The associations of serum vitamin D status and vitamin D supplements use with all-cause dementia, Alzheimer’s disease, and vascular dementia: a UK Biobank based prospective cohort study” The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 119, Issue 4, April 2024, Pages 1052-1064
それでは、どのようなメカニズムでビタミンDが認知症を予防するのでしょうか?興味がありますよね。
詳細なメカニズムはこれからですが、脳内の細胞にもビタミンD受容体が発現しており、この受容体にビタミンDがくっつくことにより、
①脳に蓄積したアミロイドβなどのたんぱく質を除去してくれる
②アミロイドβなどのたんぱく質の蓄積から脳を保護してくれる
このような作用があると言われています。
アミロイドβは認知症の原因となるタンパク質でしたよね。これらを除去したり、蓄積を防いだりする作用がビタミンDにはあるんです。
そしてこれらのビタミンDの効果ですが、男性よりも女性の方がより効果が高いとのことです。
元々、認知症は男性よりも女性の方が多いため、女性はこの情報は見逃せないですよね。
いかがだったでしょうか。
皆さんもビタミンDサプリメントを飲んで、認知症を予防しましょう。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。