福岡天神内視鏡クリニックブログ

暑さに負けない免疫力を part 2

こんにちは、医師の中島です。

 

前回のつづきです。

免疫力は自然の力を借りても得られるというお話です。

テーマ:免疫力に関わる栄養素

目次:

1、免疫力に関わるミネラル「亜鉛」

  消化機能にも関わる「亜鉛」

2、太陽光で免疫力アップ〜ビタミンDとメラトニン〜

3、夜の過ごし方にも一工夫

 

太場光の力を借りて免疫力UP

前回の亜鉛の他に、免疫力を高めるには外での活動もおすすめです。日光を浴びることには大きな利点が2つあるからです。

①ビタミンDの生成

亜鉛と共に免疫力を高める栄養素、ビタミンDは大きく二つに分類されます。きのこ類が光合成をして生成されるビタミンD2と、私たちが日光を浴びたり、魚介類を摂取することで生成されるビタミンD3です。しかし、ビタミンDのほとんどは皮膚での合成に由来し、食事からの摂取はごくわずかといわれています。ここ数年はリモートワークが定着したり、子供の外遊びが減ったりして、ビタミンDの生成が十分でない人が多い可能性が指摘されています。また、新型コロナウイルス感染症が重症化した人は、元々血中のビタミンD濃度が低い人が多かったことがわかっています。

この夏はとにかく暑いので、熱中症に気をつけながら早朝の散歩やアウトドアなどを楽しんで、太陽光の恩恵を受けましょう。ちなみに、わたしは大阪万博で太陽光を浴びすぎて頭がクラクラでした。くれぐれもお気をつけください。

 

②メラトニンの生成

自然な眠りを促すホルモンであるメラトニンは、目から光が入った、その10~16時間後に脳の視床下部にある松果体で生成・分泌されます。ですので、朝起きてまず太陽の光を浴びると、夜、きちんと眠くなってしっかり睡眠をとれ、体内時計が整い、規則正しい生活を送ることができます。また、補足ですが、メラトニンには抗酸化作用や抗ガン作用、認知症の予防効果があることもわかっています。

Cancer Science.2024 / Volume 115, Issue 5 / pp. 1688-1694

 

夜の過ごし方にもひと工夫を!

寝る前のテレビやスマホは、目から強い光が入り、メラトニンの分泌が抑制されることで、良眠を妨害します。寝る2時間前からはディスプレイのブルーライトや蛍光灯の強い光を避け、間接照明ややわらかい暖色系の光を活用しましょう。

ちなみに、わたしは寝る前にこういうものを使っています。リラックス効果やストレス解消におすすめですよ。

 

また、夏場はシャワーで済ませるという人も多いかもしれませんが、夏こそお風呂に浸かって身体をしっかり温めましょう。体温が上がることで、ストレスなどで損傷を受けた細胞を修復する力を持つタンパク質「ヒートショックプロテイン(HSP)」が増えます。HSPは免疫力の向上や疲労の軽減、紫外線ストレスによるシミ・しわ・日焼けの予防、また酸化ストレスによる皮膚や血管の老化などに効果的です。また、HSPは深い眠りと早朝覚醒を促すので、睡眠リズムを整え、自律神経を整えます。

日常生活の中で比較的簡単にHSPを増やす方法は入浴です。入浴時間は42℃→10分、41℃→15分、40℃→20分が目安で、2日後にHSPがピークに増えることがわかっています。週に2回程度でいいので入浴しましょう。

 

いかがでしたか?

様々なアプローチで免疫力をつけ、まだまだ続く暑い夏を乗り切りましょうね。

 

週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。

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