おはようございます。医師の秋山です。
今回は腸活についての話をしたいと思います。
腸活に欠かせないのは食事ですが、もちろん運動も腸活には必要です。

最近では「運動腸内軸」という概念が研究されています。
「運動腸内軸」を簡単に説明すると
「運動することで腸内環境が良くなり、そして腸内環境が良くなることで運動のパフォーマンスが上がる」
といった感じですね。要はお互いがお互いを高め合うといった意味です。
一般的に、腸活に適切な運動とは
「強すぎない中強度の有酸素運動を1日30分程度行う」
と言われています。
ジョギング、ウォーキング、スイミングといった有酸素運動を1日30分程度行いましょう、ということです。
しかしながらこの「適度な運動」を患者さんに説明すると、患者さんの顔がみるみる曇ってきます。
「できるわけないじゃん」
と顔に書いてあるんですよね。
まあ、確かに、1日30分の有酸素運動なんてちょっとハードルが高いですよね。気持ちはよく分かります。
もっと簡単に、短時間で、しかも家の中でできる運動ってないんだろうかと思いませんか?
そんな運動嫌いな方に朗報です。
もっと簡単に、短時間で、家の中でできて、かつ腸活に効く運動を考えました!
それは、高強度インターバルトレーニング(High-intensity Interval Training、略してHIITヒット)をうまく行うことです。
このHIITを適度に行うことにより、腸内細菌の多様性が高くなり、短鎖脂肪酸も増加したという報告があります。
Denou E, et al,” High-intensity exercise training increases the diversity and metabolic capacity of the mouse distal gut microbiota during diet-induced obesity” Am J Physiol Endocrinol Metab.2016 Apr26;310(11)E982-E993.
ただし、やりすぎは逆に腸内環境が悪くなる可能性があるので、全力でする必要は全くありません。
具体的なやり方は以下です。
20秒間の運動(主に筋トレ)と40秒間の休憩を4回繰り返す=4分で1セット
「20秒運動」「40秒休憩」「20秒運動」「40秒休憩」「20秒運動」「40秒休憩」「20秒運動」「40秒休憩」
これを毎日3セット行います。
1セットが4分で終了しますので、合計12分で終了します。
(このHIITを行う前に2~3分の軽いストレッチはしておいてください。)
20秒の運動メニューは、休憩ごとに切り替えた方が効果的です。
例えば、
「20秒腕立て伏せ」「40秒休憩」「20秒スクワット」「40秒休憩」「20秒もも上げ」「40秒休憩」「20秒バーピージャンプ」「40秒休憩」
これを3セット行う。
こんな感じですね。
そしてここがキモですが、20秒間の運動は、あまり全力でやらないこと。7~8割程度の力で無理なく運動してください。
しかも毎日する必要はなく、週3回、2日に1回で十分です。
いかがでしょうか?なんとなくできそうな気がしませんか?
ぜひ今日からこの腸活エクササイズを始めてみましょう!
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。