福岡天神内視鏡クリニックブログ

インフルエンザと積極的に戦って予防・治療する方法

こんにちは、医師の秋山です。

今年のインフルエンザは流行時期が早く、すでにかかってしまった方も出てきています。

「インフルエンザ予防」で検索すると出てくるものは、

ワクチン摂取、手洗い、マスクの着用といったものが上位に出てきます。

これらはインフルエンザ予防に必須の手段だと言えます。

 

でも、積極的に行動を起こしてインフルエンザを予防する方法はないでしょうか。

1.予防

いわゆる西洋薬には、インフルエンザ予防薬はありません。

漢方薬にはインフルエンザを予防する可能性のあるものが報告されています。

一番有名なものは「補中益気湯」です。

インフルエンザにかかる場合、ウイルスは必ず喉を通過して体内に感染していきます。

喉の線毛が活発に動いているならば、ウイルスが体内に侵入することを防げることは、「水分摂取」で一度書きました。

補中益気湯は、線毛運動を活発にして(免疫力を活性化して)インフルエンザの感染を防いでくれます。

これは通常の風邪ももちろん防いでくれますので、冬場はこの補中益気湯で乗り切ることができるのではないかと思います。

 

2.治療(感染拡大を防ぐために、決められた日数は必ず休むことが前提です)

インフルエンザにかかった時に、病院で処方される薬は西洋薬です。

タミフル、リレンザ、イナビル、ゾフルーザなどがあります。

これらはインフルエンザが重症化することを防いでくれます。

ただ私たちは、インフルエンザに罹ってもすぐ元気になりたいと思っています。

悪寒・発熱・身体の節々の痛みなどが出て「このままではまずい」と思ったら、間髪入れずに「麻黄湯」か「葛根湯」を内服します。

麻黄湯や葛根湯の内服方法は、間髪入れずにがポイントになります。

「いつもと体調が違う」という感覚に敏感になることもとても重要です。

飲み方も重要で、「汗が出るまで、2時間おき」です。

用法用量には1日3回と書いてありますが、1日3回で飲んでいると治療のピークを逃してしまいます。

もう一つのポイントとして、汗が出たら麻黄湯や葛根湯はすぐ終了します。

これ以上は飲むと、かえって体力を消耗します。

これですっかり、身体のだるさが取れてしまうこともよくあります。

ただ体が華奢な方では、「麻黄」で胃がもたれることがありますので注意してください。

インフルエンザ予防に「補中益気湯」で備えて、いざという時に「葛根湯」か「麻黄湯」を自宅に常備しておくと、これほど心強いことはないと思います。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。