みなさんこんにちは。
萱嶋です。
今回のテーマは、「潰瘍性大腸炎」についてです。
「潰瘍性大腸炎」の患者さんが今、急増しています。
長期間、下痢や血便で悩んでいる皆さん、もしかすると「潰瘍性大腸炎」かもしれません。
「潰瘍性大腸炎」とは、大腸の表面にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。
症状は、血便を伴うまたは伴わない下痢と腹痛です。
病変は直腸から連続的に、そして口側に拡がる性質があり、直腸から結腸全体に拡がることもあります。
病変の拡がりや経過などによりいくつかに分類されます。
その分類により治療方針などがやや変わってきます。
2022年、日本の潰瘍性大腸炎の患者数は約22万人といわれています。1万人に18人の割合です。
今回は最近急増中の「潰瘍性大腸炎」について概説したいと思います。
・好発年齢
20代で発症することが多いですが、若年者から高齢者まで発症します。
虫垂切除をした人では発症リスクが低く、喫煙をする人はしない人と比べて発病しにくいです。
・原因
腸内細菌の関与、免疫反応の異常、食生活の変化などが考えられています。
何らかの遺伝的因子が関与しているともいわれています。
・症状
下痢や軟便、血便が認められます。症状が良くなったり、悪くなったりします。
・診断
症状の経過と病歴などを聴取し、内視鏡による大腸検査を行います。
炎症や潰瘍がどのような形で、その広がりを調べます。
さらに大腸粘膜の一部を採取する「組織生検」によって、病理診断を行います。
・治療
薬による内科的治療が行われます。
内科治療には内服薬や注射によるものがあります。
しかし、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となります。
まとめ
血便や下痢、軟便が続く方は潰瘍性大腸炎かもしれません。
内視鏡検査を受けて、早期診断、適切な治療を受けましょう。