おはようございます。医師の秋山です。
前回は、ビフィズス菌の増やし方を解説しました。
今回は、乳酸菌の増やし方を伝授したいと思います!
乳酸菌の主戦場は小腸です。主に小腸に住み着いて健康に寄与しています。
乳酸菌の一番の得意分野は、免疫力増強作用です。つまり、免疫力のスイッチを押してくれる作用になります。
小腸に、免疫細胞の基地であるパイエル板が無数にあるのですが、乳酸菌がその中に取り込まれることにより、免疫のスイッチが押された状態になり、常に臨戦体制をとってくれるんです。
それでは、乳酸菌はどのようにして増やせば良いのでしょうか。
乳酸菌の好物は、ビフィズス菌と同じで水溶性食物繊維とオリゴ糖です。
水溶性食物繊維を多く含むもの
・海藻類
わかめ、昆布、海苔、ひじきなど
・きのこ類
椎茸、しめじ、えのき、なめこなど
・豆類
納豆、豆腐など
・穀物類
もち麦、玄米など
・野菜類
ブロッコリー、ごぼう、にんじん、大根など
・果物類
りんご、バナナ、アボカドなど
オリゴ糖を豊富に含むもの
・豆類
大豆、きなこなど
・野菜類
ごぼう、玉ねぎ、ブロッコリー、トマト、アスパラガスなど
・果物類
バナナ、りんご、キウイ、桃、スイカなど
になります。
と、乳酸菌の好物を上げましたが、決定的な特徴が乳酸菌にはあります。それは、乳酸菌は酸素下でも生きることができる細菌というところです。
乳酸菌は酸素下でも生きることができるので、食べ物の中に普通に含まれますし、色々と加工することもできます。これは善玉菌の中でも唯一と言ってもいいくらいです。
つまり、食べ物から簡単に腸内に取り入れることができます。いわゆるプロバイオティクスというやつです。
乳酸菌を含む食べ物と言えば、
漬物、キムチ、ヨーグルト、みそなどの発酵食品が思い浮かびます。
ただし、発酵食品などで乳酸菌を直接摂るのもいいのですが、どうしても菌数が絶対的に足りないです。
細菌学の第一人者である光岡知足先生は、1日1兆個の乳酸菌を摂りましょう、と推奨していました。我々もそう思います。
食べ物から1日1兆個を摂るのは大変です。例えばヨーグルトであれば、1パック450mlを1日200パックも摂らなければいけない計算になります。まず無理ですよね。
ここは、整腸剤を利用しましょう。ただし、整腸剤も菌数が少ないものがほとんどですので注意が必要です。
できれば乳酸菌が1日1兆個摂れるような整腸剤を選んで飲みましょう。
いかがだったでしょうか。普段から意識して水溶性食物繊維やオリゴ糖を摂り、そして整腸剤も飲んでみましょう。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。