おはようございます。医師の秋山です。
福岡院では腹部超音波検査を行っているのですが、最近、20代〜30代の方の脂肪肝が多くなっているのが気になります。しかも、普段お酒はほとんど飲まない方や、BMIが低い痩せ型の方でも脂肪肝になっているケースがあるんですよね。

このような脂肪肝を、以前は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼んでいましたが、現在は、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)と呼んでいます。
「肝臓に脂肪が溜まってるだけなら問題ないんじゃないの?」
と思われる方もいるかもしれません。
実は、この脂肪肝がチクチクと肝臓を痛めつけ、肝臓が繊維化して肝硬変、そして肝臓がんまで発症してしまうケースが増えているんです。
しかも脂肪肝→肝硬変→肝臓がんへと進行するスピードが早いのが現在問題となっています。
それでは、なぜこんなに若い世代に脂肪肝が増えているのでしょうか?
それは、糖質の摂りすぎによるものです。
(決して脂質の摂りすぎではありません)
そして糖質の中でも特に、果糖の摂りすぎが脂肪肝を引き起こしやすくなってるんです。
糖質と言えは、代表的な糖はブドウ糖ですよね。血糖値を上げる糖であり、我々の細胞が動くのに必要なものです。
もちろん、ブドウ糖も摂りすぎると肝臓で脂肪に変換されるのですが、もともとブドウ糖は体のあちこちで利用されるので、ある程度摂取してもまだ余裕があります。
問題は果糖です。
果糖は、そのほとんどが吸収されると肝臓に向かい、脂肪に変換されて肝臓にストックされるんです。
ブドウ糖と果糖の違いについては以前私のブログでも解説していますのでご覧ください。
この果糖ですが、実はブドウ糖よりも1.5倍も甘いため、色々な食品に使われやすいです。
例えば、ジュース、清涼飲料水、エナジードリンク、お菓子、アイスクリームカレー、シチュー、ドレッシング、ケチャップ、焼肉のたれなど・・
おそらく、果糖はほとんどの食品に含まれていると言っても過言ではありません。
この中でも問題となっているのは、ジュースや清涼飲料水などの飲み物です。
この飲み物の多量摂取により、若い世代の脂肪肝が増えているんですね。
これらの飲み物は、飲んだ後に一気に小腸で吸収されて肝臓に運ばれていきます。
そして肝臓で脂肪化のスイッチが入り、果糖が中性脂肪へと変換されていくんですね。
実は、1日50~60g/日の果糖を摂り続けていると、数週間から数ヶ月で脂肪肝になってしまうという報告があります。
Jensen T,et al,” Fructose and sugar: A major mediator of non-alcoholic fatty liver disease” J Hepatol. 2018 May;68(5):1063-1075.
日本人は、食事から1日20~40g程度の果糖を摂取していると言われていますから、これに加えてジュースや清涼飲料水などが加わると、一気に脂肪肝にむけてまっしぐらです。
いかがだったでしょうか。
毎日ジュースや清涼飲料水を飲んでいる方は果糖の摂りすぎに気をつけましょう。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。