福岡天神内視鏡クリニックブログ

ブドウ糖と果糖の違いについて解説します!

おはようございます。医師の秋山です。

 

さて、今回は、ブドウ糖と果糖の違いについて解説したいと思います。

これを理解すれば、食べ物への見方が変わりますのでぜひ最後まで読んでみてください。

 

ブドウ糖は、炭水化物に多く含まれる糖類です。生き物のエネルギー源になりましたね。

果糖は、果物に多く含まれる糖類です。その他、お菓子や菓子パンにも含まれます。

 

まずはいきなりですが、ブドウ糖と果糖の違いを表にしてみましょう。

  ブドウ糖 果糖
構造 短糖類 短糖類
甘さ 普通の甘さ ブドウ糖より1.5倍甘い
吸収のされ方 小腸から吸収され、インスリンにより各臓器に運ばれエネルギーとして使われる 小腸から吸収された後、肝臓に運ばれ、ブドウ糖に変換されたり、肝臓にストックされたりする。
血糖値の影響 すぐに上がる ほとんど上がらない
エネルギー源 あらゆる臓器のエネルギー源 肝臓で中性脂肪になりやすい

 

簡単にまとめるとこんな感じです。

意外かもしれませんが、ブドウ糖よりも果糖の方が甘いです。そして果糖は、冷やすと甘さが強くなります。フルーツを冷やすと甘くなるのはこのためです。

果糖は甘く感じるのですが、血糖値がほとんど上がらないんですね。

 

また、果糖は吸収スピードがブドウ糖よりも早く、摂りすぎるとすぐ肝臓で中性脂肪としてストックされますので要注意です!

 

ブドウ糖も果糖も、フルーツに含まれているのは有名ですよね。

 

 

それでは、どのくらい含まれるのか、フルーツ別にまとめてみました。

  ブドウ糖(g/100g) 果糖(g/100g) 特徴
りんご 2.4 5.9 果糖が多く、甘味強い
なし 2.8 6.1 果糖量はトップクラス
ぶどう 4.3 4.3 ブドウ糖の名前の由来になっている
バナナ 4.9 2.7 ブドウ糖量はトップクラス
もも 2.1 1.5 ももだけだと意外に糖量は少ない
スイカ 1.6 3.4 果糖が多い
いちご 1.9 2.0 糖量少なめ

 

なるほどという感じですね。甘味が強いフルーツは果糖の量が多いです。

 

バナナはブドウ糖の量が多いですね。アスリートがスポーツする前にバナナを食べている理由がこれで分かります。スポーツするには沢山のエネルギーを消費しますから、バナナを食べて効率よくブドウ糖を補給しているんです。

 

また、清涼飲料水、お菓子、アイスクリームなどに使われている果糖ブドウ糖液糖などの甘味料も、果糖をふんだんに使用していますので要注意です。

 

さらに果糖は、ブドウ糖よりも体内で糖化を起こしやすいと言われています。

糖化は「体のコゲ」でしたね。老化の原因の1つです。

つまり、果糖の摂りすぎで体が老化していくことになります。

 

福岡院では腹部エコー検査を行っていますが、男性も女性も2人に1人が脂肪肝です。個人的な印象ですが、一昔前より確実に脂肪肝が増えています。

 

「なんだ、肝臓に脂肪がついてるだけじゃん」

 

と思っている方がいたら、それは間違いです。

 

脂肪肝は放置しておくと、高血圧、糖尿病、高脂症などの生活習慣病を合併したり、肝硬変や肝臓がんなどを併発する恐れがあります。

 

甘いもの好きな人って多いですよね。

食べ過ぎると肝臓に脂肪が溜まって脂肪肝になってしまいますので気をつけましょう!

 

次回、脂肪肝の予防法について解説したいと思います。

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。