福岡天神内視鏡クリニックブログ

辛いものを食べると胃の痛みが和らぐ?

おはようございます。医師の秋山です。

 

先日、患者さんから以下のような質問を受けました。

「辛いものを食べると胃の痛みが和らぐのですが、そんなことありますか?」

 

 

 

 

 

 

非常に興味深い質問ですよね。

なんとなく、我々のイメージとして、辛いものって刺激物ですから、食べると逆に胃が痛くなりそうな気がするのですが・・・

さっそく解説していきたいと思います。

 

実は、唐辛子に含まれるカプサイシンという辛味成分が、胃の痛みを和らげる効果があるのではないかと言われています。

実際の論文報告によると、胃の痛みなどの症状を持っている患者さんに、赤唐辛子粉2.5gを食前に毎日摂取してもらったところ、プラセボと比べると、3週間目から胃の痛みや嘔気、腹部膨満などの症状が改善したとのことでした。

Bortolotti M,et al,” The treatment of functional dyspepsia with red pepper” Aliment Pharmacol Ther.2002 Jun;16(6):1075-82.

赤唐辛子粉2.5gは小さじ1杯程度です。これを毎日飲むのは結構大変ですよね。

実は脂肪燃焼などのダイエット目的でカプサイシンが含まれるサプリメントが販売されていますが、このサプリメントの1日分の量の中に含まれるカプサイシンで個人的には十分ではないかと思います。

 

カプサイシンが効果を発揮するメカニズムですが、カプサイシンが胃の知覚神経に持続的に刺激を与えることで、感受性を鈍らせることにより症状が軽減するとのことでした。

 

ただし、これは毎日持続的に服用することで効果を発揮するんですよね。胃が痛いからカプサイシンをパッと摂ってすぐに効果が現れる、というものではありません。

実際、単発で辛いものを摂ると、胃の痛みなどの上部消化管症状が増悪するという報告があります。

Gonlachanvit S,” Are rice and spicy diet good for functional gastrointestinal disorders?”J Neurogastroenterol Motil. 2010 Apr;16(2):131-8.

さらに、人によっては辛味成分に対しての感受性が高いため、持続的に辛いものを摂っても症状が改善しないケースもあるため、一概にカプサイシンで胃の症状が和らぐというわけではないとのことでした。

 

つまり、この質問をしてきた患者さんは、辛味成分がうまく作用して胃の痛みを和らげたんだと思います。

 

胃の痛みにも色んな原因があります。症状が続いている場合は一度胃カメラ検査などを受けて精査してみましょう。

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。