おはようございます。医師の秋山です。
先日、RKB「タダイマ!」から腸活についての取材を受けました。
「腸活クイズ」を作って欲しいとのことで依頼がありましたので、簡単なクイズを作り、撮影も行って、5月31日に放送されました。
ちなみに、スタジオにいたゴリけんさんは全問正解してました。さすがです。
そこで今回、テレビで放送された腸活クイズをここで披露したいと思います!
解説付きですのでぜひご覧ください。
それでは始めましょう!全部で5問です。◯か✖️で答えてください。
①朝食・昼食・夕食 腸活のために1番とらなければいけないのは昼食だ
②夜、眠っているときには腸もゆっくりと休んでいる
③乳酸菌は、大腸にたくさん住み着いている
④整腸剤は薬だから、便秘が治ったら飲まない方がいい
⑤腸内環境が整うと、善玉菌は悪玉菌をやっつけてくれる
それでは解説です。
①朝食・昼食・夕食 腸活のために1番とらなければいけないのは昼食だ
正解:×
解説:
腸活的な考えからすると、3食のうち、朝食を一番沢山、しっかりと食べて欲しいです。朝食:昼食:夕食の比率は4:3:3くらいがベストだと言われています。つまり、昼食、夕食よりも朝食をより沢山食べましょう、という考えです。
朝食を沢山食べるメリットですが、
A.朝から腸が刺激されて動き出し、排便を促す。
B.腸が動くことにより、副交感神経が優位になり、朝から元気がみなぎる。
C.さらに腸だけではなく、脳も刺激されて頭がスッキリする。
ある程度炭水化物を食べても大丈夫です。これから1日中活動するので代謝されます。
それでは、朝食を抜くと、体の中でどんなことが起こるのでしょうか?
前日の夕食後から当日の昼食まで、12時間以上も絶食状態が続きます。
そうすると、体に必要なエネルギーがなくなってきますので、筋肉を分解してエネルギーに交換するんです。
ですから、朝食を抜いていると、筋肉が分解され、ヒョロヒョロの体になってきます。
それだけではありません。
朝食を食べない人は、朝食を食べている人に比べ、あらゆる原因で死亡するリスクが男女ともに約20%高いという結果が出ています。
以上より、しっかり朝食は摂った方が良いです。
②夜、眠っているときには腸もゆっくりと休んでいる
正解:×
解説:
睡眠中の夜間は副交感神経が優位に働きますので、むしろ腸は活発に動いてます。
実は、腸は私たちが眠っている間に、散らかった腸の中をお掃除して、明日の食事に備えているんです。ですので、夕食が遅くなると、いつまで経っても腸の中のお掃除ができませんので、散らかったまま次の日を迎えることになります。それを繰り返していると、腸内環境はどんどん悪くなります。
腸活的な考えからいくと、就寝時間の2〜3時間前には夕食を済ませるのがベストです。就寝前までに夕食を消化してもらい、夜間はしっかりと腸の中をお掃除してもらいましょう。
③乳酸菌は、大腸にたくさん住み着いている
正解:×
解説:
腸活に欠かせない善玉菌の代表と言えば、乳酸菌です。意外ですが、乳酸菌は、その多くが小腸の中に住み着いています。大腸に住み着いている善玉菌のほとんどはビフィズス菌です。
乳酸菌もビフィズス菌も、下痢や便秘を治す整腸作用や免疫力増強作用を備えていますが、住み着いている場所により、それぞれの得意分野があります。
乳酸菌が主に住み着いている小腸には、免疫細胞が沢山存在します。乳酸菌は、この免疫細胞を活性化させるスイッチを押してくれます。
つまり、乳酸菌は免疫力増強作用が得意分野です。
逆に、大腸に沢山住み着いているビフィズス菌は、整腸作用が得意分野となります。
このように、菌によって得意分野がありますので、色々な種類の菌を摂るのが腸活的には良いとされています。
④整腸剤は薬だから、便秘が治ったら飲まない方がいい
正解:×
解説:
整腸剤は薬ではありません。食品やサプリメントと同じものと思ってください。薬ではありませんので、即効性はあまり期待できないです。その代わり副作用もないので長期間安心して飲むことができます。
乳酸菌やビフィズス菌の整腸作用や免疫増強作用を期待するのであれば、毎日毎日継続して飲むことが必要です。
便秘や下痢が治ったからといって整腸剤をやめるのはお勧めできません。1日1回で良いので飲み続けると、腸内環境はさらに良くなってきます。
腸活的には、症状が治った後も整腸剤を飲み続けましょう。
⑤腸内環境が整うと、善玉菌は悪玉菌をやっつけてくれる
正解:×
解説:
善玉菌と悪玉菌は敵同士ではありません。腸という広大な領地の中で、共存しながら、時には助け合いながら生きています。
善玉菌と悪玉菌は、シーソーの関係です。一方が増えれば、一方が減るといった具合になっています。
この他に、日和見菌という種類の腸内細菌が存在しており、この日和見菌は、善玉菌が増えると善玉菌の味方につき、悪玉菌が増えると悪玉菌の味方につくという習性があります。
善玉菌の大好物が、食物繊維であり、悪玉菌の大好物が、甘いものやファーストフードなどの加工食品です。
善玉菌を優位に増やすために、食物繊維を沢山摂りましょう。
いかがでしたか?全問正解できたでしょうか?
皆さんがもっと腸活に興味を持っていただけたら嬉しいです。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。