福岡天神内視鏡クリニックブログ

おならについて取材を受けました。

おはようございます。医師の秋山です。

 

先日、テレビの取材を受けました。テーマは「おならについて」です。

これについては11月17日(金)の夕方「シリタカ!」という番組内で放送されました。

 

取材されたディレクターの方も「へー知らなかった」とダジャレを入れつつ感動されていたので、ここでおならについて解説したいと思います。

 

①おならってそもそもなんですか?

→実は、おならの80~90%が食べ物と一緒に飲み込んだ空気なんです。そして、残りの10~20%が、腸内細菌が食べ物を消化した時に発生するガスになります。

腸にこの空気やガスが溜まってくると、おならとして出ていきます。

 

②おならはなんで臭いんですか?

→腸内細菌の悪玉菌が食べ物を分解する時に発生させるガスが匂いの元です。実はこの匂いの元っておならの中でも1%くらいしか含まれてないんですが、そんなごくわずかな量でも匂いがするんですね。

悪玉菌の大好物は脂質とタンパク質です。これらを摂り過ぎると悪玉菌が増加し、硫化水素という匂いの元となるガスをどんどん産生して匂いの強いおならが出てします。

匂いを軽減するには、食物繊維の多い野菜、きのこ類などを意識して摂取すると良いです。

 

③おならって我慢は良くないですか?

→我慢して良いことはありません!

我慢し過ぎると、腸がパンパンに張って痛みが出てきます。この痛みにより、腸のぜん動運動が弱くなります。さらに、腸の内腔が大きくなり、便が溜まる容量が増え、結果として便秘になるという悪循環になります。おならは我慢せずに出しましょう。

 

④我慢したおならは消えてなくなりませんか?

→基本的に、我慢したからと言っておならのガスが吸収されて消えることはほとんどありません。ごく一部のわずかなガスが腸から血液中に移行して、吐く息として出ていくのみです。

ですので、我慢せずにおならは出しましょう。

 

⑤おならは1日にどのくらい出るんですか?

→おならは回数にして1日に10回前後と言われてます。1日量としては、平均で約500ml~700mlであり、分かりやすく例えると、500ml程度のペットボトル1本分がおならとして出ていることになります。

意外と出てるんですね。

 

⑥おならって減らすことができるんですか?

→おならの成分のほとんどが飲み込んだ空気です。

ですので、まずは早食いを避けること。早食いするといつもよりたくさん空気を飲み込んでしまいます。よく噛んで食べましょう。

また、人間は緊張したり、ストレスを感じると、知らないうちに空気を飲み込んでしまう傾向があります。これを呑気症と言います。これもおならが増える原因ですので、ストレスを溜め込み過ぎるのも禁物です。

 

さらに、おならが増える腸の病気もあります。過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、大腸がんなど。もし、上記のようなことを意識して取り組んでもおならが減らない人は、一度病院を受診して大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。

 

以上、おならの話でした。

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。