こんにちは、医師の中島です。
食後の血糖値上昇を防ぐために、肉や魚、卵などのタンパク質や良質なアブラから先に食べることはわかりました。
では、実際にそれらを先に食べた後、どれくらいの時間が経てば炭水化物を食べればいいのでしょうか?
答えはシンプルで、「肉や魚、卵などから食べ始め、5分以上待ってから、ご飯などの炭水化物を食べる」だけです。
それだけで食後の血糖値上昇を抑える十分な効果があることが研究でわかっています。その後は、おかずもご飯も満遍なく食べて構いません。
食べ始めて5分は少々長いと思う方もいるかもしれませんが、友人や家族などと会話を楽しみながら食べていれば5分なんてあっという間です。

ちなみに1970年代から2000年代後半まで学校給食で推奨された、ご飯、おかず、汁物を交互に食べる「三角食べ」は、血糖値の観点からは炭水化物から食べ始めるのとほぼ同じ状態になってしまいます。
また、肉と魚では、できれば魚(イワシやサンマ、サバなどの青魚)を食べる頻度を多めにするのが理想的です。
肉も魚もタンパク質としては優秀ですが、含まれる油(脂質)の種類が異なります。魚の油(多価不飽和脂肪酸、特にオメガ3脂肪酸)は血液中のLDLコレステロールや中性脂肪を低下させ、動脈硬化の予防、心疾患や脳卒中のリスクを低下させるなど健康に良い影響を与えます。
一方、肉(脂身)に含まれる油(飽和脂肪酸)は、摂りすぎるとLDLコレステロールを増加させ、心筋梗塞などの動脈硬化性疾患のリスクになります。
同じアブラでも真逆の影響ですね。
さらに、肉に含まれる油(飽和脂肪酸)を多く摂取すると、インクレチンの一つである「GIP」が多く分泌され、体脂肪を増やし肥満を助長してしまいます。
魚でも肉でも「GLP-1」は出ますが、「GIP」による肥満を助長しないためには、肉より魚を摂る頻度を増やすほういいでしょう。
もし肉を食べたいときは、脂が少ない部位(ヒレ肉、もも肉、鶏ささみなど)を選んだり、油が落ちる蒸し料理やしゃぶしゃぶなどで食べるなどの工夫をするといいですね。
逆に、バラ肉、ロース肉、皮付き鶏むね肉などは脂身が多いのでできるだけ控えてください。
また、たとえ魚であっても、フライもののように油を大量に吸ってしまう料理は控えめに。
ここまで食後の血糖値上昇を防ぐための食事の摂り方についてお話してきましたが、では、一生の中で食事の時間はどれくらいでしょうか。
1日3食、80年生きるとすると、食事回数は約8万〜10万回、1回15〜30分とすると、食べている時間だけで人生の2.5〜5年ほどにもなります。
日々の食事の摂り方が後々、身体に大きな影響を及ぼしうることは想像に難くないですね。
週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。