福岡天神内視鏡クリニックブログ

夏バテ=胃バテ+脳バテ?

こんにちは、医師の中島です。

 

スーパー、コンビニでは栗や芋などを使った商品が賑やかに並び、秋の気配を感じるこの頃ですが、まだまだ平均気温より暑い日が続いてますね。

皆さん、心身のバランスは保てていますか?

 

前回は胃バテの第一段階までお話していました。

これからさらに、間違った食生活を送ると症状は第二段階へと進みます。

たとえば、胃もたれを理由に肉などを避け、消化の良さそうなお粥やうどんなどの炭水化物だけで済ませるのはNGです。胃壁を健康に保つにはタンパク質と脂肪が不可欠だからです。炭水化物だけでは丈夫な胃壁を維持できず、結局は胃痛や胃もたれ、食欲不振などの症状を悪化させるのです。

これが慢性化すると、「機能性ディスペプシア」という病気に進展してしまいます。罹患率は約15%で、頻度の高い身近な病気です。強い胸やけや胃痛、胃もたれ、吐き気などが続く病気で、間違った食生活に加え、ストレスが深く関わっています。

特にこの時期は激しい気温差が心身にストレスをかけます。5度以上の変化で自律神経は不調をきたすと言われており、エアコンの効いた室内と猛暑の屋外を行き来するため、この時期は自律神経が乱れやすいのです。

また、日常のストレスに夏場の暑さが続くと、脳の「扁桃体」が過剰に働き、不安や憂鬱などのストレス感情を引き起こしやすくなります。

つまり、夏場特有の環境下で徐々に脳が疲弊し、気分の不調をきたすとともに、自律神経が乱れ、消化機能の低下を起こしてしまうのです。

胃バテとともに、「脳バテ」といったところでしょうか。

したがって、夏バテを防ぐには、心身両面のケアが必要となります。

今年の夏は異常なほど長く、体調が戻りきらないうちに秋、冬を迎えてしまうかもしれません。今からでも遅くないので心身のケアを心がけていきましょうね。

次回、具体的なケアについてお話します。

 

週の中日ですね、一息ついて後半も頑張っていきましょう。

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