おはようございます。医師の秋山です。
さて、今回はタイトル通り、なぜ日本人はたんぱく質を摂らないのか?について考察していきたいと思います。
昨今、日本人のたんぱく質不足は著しく、約8割の日本人がたんぱく質不足と言われています。
確かに、我々のクリニックで行なっているオーソモレキュラー栄養検査でも、8割程度の人がたんぱく質不足です。
この検査は自費検査(22,000円)で高額のため、比較的健康意識の高い人が受けられる傾向にあるのですが、そのような方でもたんぱく質が不足しているんです。
理由の1つとして、日本人は現在、戦後間もない1950~1960年代と同じ水準のたんぱく質摂取量しか摂っていないことに起因しています。
飽食と言われるこの時代になぜそんなにたんぱく質の摂取量が減っているのでしょうか?
私なりの考察ですが、
まずは単純に、たんぱく質よりも炭水化物や脂質の摂取割合が増えたからです。
たんぱく質ってきちん摂ろうとすると、手間もかかる上に、そもそもたんぱく質ってそんな美味しいものではないですよね。
プロテインバーを食べたことがある方は分かると思いますが、いくらチョコレート味でも、プロテインが入っているとあまり美味しいものではありません。
そして、さらに炭水化物や脂質の摂取割合が増えた理由を箇条書きすると、
・飽食の時代だからこそ、いつでもどこでも食事にありつけるため、自宅で食事をする必要がなくなった。→手軽に美味しくエネルギーがとれる炭水化物や脂質を中心に摂るようになった。
・共働き世代が圧倒的に増えたことにより、手軽に摂れる炭水化物中心の食事になった。たんぱく質を摂ろうとすると、煮たり焼いたりと一手間かかってしまう。
・同じく共働き世代が増えたことにより、朝食を摂らない、あるいは軽めに摂取する世帯が増えた。つまり、朝食のたんぱく質摂取量が著しく減ってしまった。
こんなところではないでしょうか。
そして、我々の著書でも書きましたが、たんぱく質を摂っても、腸内環境が悪ければあまり吸収してくれません。
日本人の約7割が腸漏れ(リーキーガット症候群)と言われていますから、まずは腸内環境を整えながら、かつたんぱく質もしっかり摂るようにしましょう。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。