おはようございます。医師の秋山です。
私は以前、このブログで、腸活に最適な食べ物として豚汁を上げました。
豚汁が腸活に最適な理由ですが、
・発酵食品である味噌をベースにしている
・発酵性食物繊維が豊富な野菜類が豊富に入っている
これにより、プロバイオティクスも、プレバイオティクスも一度に摂ることができるんですね。
そしてさらに豚肉が入ることでタンパク質やビタミンB群もしっかりと摂ることができます。
よく豚汁の炊き出しがありますが、これは非常に理にかなっていますよね。
本当に、毎日食べてもいいのではないかと思っています。

さて、そんな豚汁ですが、腸活最強の豚汁を作りたいとふと思い立ち、具材を考えてみました。
エビデンスに基づいて考えていきたいと思います。
できれば発酵性食物繊維は数種類は摂りたいところです。
実は発酵性食物繊維は、腸内細菌が発酵する速度によって分けられます。
A.発酵速度が早い→イヌリン、フルクタン、オリゴ糖など
B.発酵速度が中程度→βグルカン、ペクチンなど
C.発酵速度が遅い→レジスタンスターチ、フコイダンなど
です。
それぞれの発酵速度から少なくとも1つは必ず入れるようにしたら腸活的にはベストです。
以下のような具材がおすすめですね。
発酵速度が早い野菜→玉ねぎ、長ねぎ(フルクタン)、ごぼう(イヌリン)
発酵速度が中程度→しめじ(、えのきβグルカン)、にんじん、大根(ペクチン)
発酵速度が遅い→れんこん、里芋(レジスタントスターチ)、わかめ(フコイダン)
野菜、海藻類、きのこ類といろんな種類の具材が選べます。
それではエビデンスが強い順から説明していきたいと思います。
①イヌリン、フルクタン
まずは発酵速度が早いイヌリンやフルクタンです。これらを摂取することでビフィズス菌が他の食物繊維と比べると2~3倍も増えるという報告があります。
Hughes RL,et al,” The Prebiotic Potential of Inulin-Type Fructans: A Systematic Review”Adv Nutr. 2021 Oct 27;13(2):492–529.
しかも、1日5g程度摂れば十分とのことです。これは摂らない手はないですよね。
②レジスタントスターチ
次は私も好きなレジスタントスターチです。
レジスタントスターチは、酪酸菌の大好物で有名です。これを摂ることで、酪酸菌が増えて酪酸がたくさん産生されます。また、腸内環境も良くなり、善玉菌が増えやすくなります。Shen D,et al,” Positive effects of resistant starch supplementation on bowel function in healthy adults: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials”Int J Food Sci Nutr. 2017 Mar;68(2):149-157.
③βグルカン
そして次はβグルカンです。これを摂取することにより、ビフィズス菌を増やしたり腸内細菌の多様性が上がると言われていますが、それだけではなく、血糖値の上昇を抑えたり1)、コレステロールの上昇を抑える効果もある2)と言われています。
1)Shen XL,et al,” Effect of Oat β-Glucan Intake on Glycaemic Control and Insulin Sensitivity of Diabetic Patients: A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials”Nutrients. 2016 Jan 13;8(1):39.
2)Yu J,et al,” Effects of Oat Beta-Glucan Intake on Lipid Profiles in Hypercholesterolemic Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials”Nutrients. 2022 May 13;14(10):2043.
④ペクチン
さらにペクチンですが、摂取することにより短鎖脂肪酸、特に酢酸と酪酸が増えるという報告があります。何より、比較的ゆっくりと発酵していくのが良いですので、ぜひ豚汁に入れておきたいところです。
Pascale N,et al,” The Potential of Pectins to Modulate the Human Gut Microbiota Evaluated by In Vitro Fermentation: A Systematic Review”Nutrients.2022 Sep 2;14(17):3629.
⑤フコイダン
海藻類に含まれるフコイダンも、摂取するとビフィズス菌や酪酸菌を増やすという報告があります。特に日本人は欧米人と比べ、海藻類を発酵する力が高いですのでしっかりと摂りたいですね。
Garcia G,et al,” Gut Microbiome Modulation and Health Benefits of a Novel Fucoidan Extract from Saccharina latissima: A Double-Blind, Placebo-Controlled Trial”Microorganisms. 2025 Jun 30;13(7):1545.
豚肉ですが、豚バラは脂質が多いため、比較的脂肪が少なく、かつ味わい深い豚肩ロースを入れて豚汁を作れば、最強の腸活豚汁が完成するのではないかと思います。
みなさんぜひ参考にしてみてください。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。