福岡天神内視鏡クリニックブログ

市販の胃腸薬を調べよう!! その6 ブスコパンA錠

おはようございます。
日本全国でコロナ患者が増加傾向ですが、これからの季節は寒く空気も乾燥するため、様々な感染症が流行りやすくなります。感染対策の基本は、うがい・手洗い・マスク着用です。個人個人がしっかり基本的な感染予防対策をして、「うつらない」「うつさない」をしていきましょう!!

 

当クリニックでは、にコロナウイルスを含めた感染症予防対策を常に最新の論文報告などを参考にして常にアップデートしながらしっかりと行っています。まだ、あまり一般的では無い胃カメラ検査時に患者さんに穴あきマスクを着用して頂くなどの対策も行っています。

当院の新しいコロナウイルス感染予防対策について

 

しっかり感染予防対策を行っていますので、再診の方だけで無く初めてご来院の方も安心してご来院ください。
ご来院前に発熱などの体調不良がある場合は、事前にクリニックにご連絡を頂けると幸いです。感染防止のためにもご協力をお願い致します。

 

さて、今回はブスコパンA錠を紹介したいと思います。
15歳以上の用法用量は、腹痛時に1回1錠内服です。服用と服用の間を4時間以上あければ1日3日まで服用可能です。
価格は20錠で1200円なので1回あたり60円となります。
ストレスや緊張に弱く、緊張すると胃や腸の動きが過剰となり腹痛が出やすい人に有効です。

 

有効成分はブチルスコポラミン臭化物です。これは病院で医師が腹痛時に頓用で処方することが多い痛み止めと同じ成分です。
私たちの体は、胃や腸の動きが過剰な状態になり、けいれん気味になると差し込むような腹痛を感じます。
ブチルスコポラミンは副交感神経のムスカリン受容体というところに働きかけ、この過剰になった胃腸の動きを止め、腹痛を改善させます。また、胃酸の分泌を抑える作用もあるため、胃のけいれんに加えて、胃酸が出過ぎていることでの胃痛も改善させます。
私たち医師も救急外来などで腹痛の患者さんに対してよく用いる非常に良い薬です。

 

非常に効果が高い良い薬ですが、次のような病気や症状がある方は絶対に服用しないでください。
これらの病気や症状は副交感神経の働きを抑えると悪化します。

①不整脈や狭心症・心筋梗塞などの心疾患がある、または治療を受けたことがある

②緑内障がある

③前立腺肥大症がある

④腸閉塞が疑われる状態の時(排便・排ガスが全く無く、お腹全体に腹痛があり、嘔吐を繰り返している)

 

また、必ず服用間隔や1日の服用回数は厳守してください。
効果が高い薬である反面、正しい用法用量を守らないと副作用のリスクが高い薬です。

 

胃や腸の症状を繰り返す方はもちろんのこと、症状の有無にかかわらず35歳以上で一度も胃や大腸の内視鏡検査を受けたことの無い方は内視鏡検査を受けることをお勧め致します。
胃がんや大腸がんの多くは、進行がんとなるまで自覚症状はほとんど無く、進行がんであっても症状が無いことも稀ではありません。このため、症状があるかないかだけで内視鏡検査を受けるか受けないかを決めるというのは大きな間違いです。ご自身のためにも大切なご家族のためにも将来の安心のために35歳を超えたら定期的に胃と大腸の内視鏡検査を受けましょう。

内視鏡検査に伴う苦痛に対する不安感から検査を敬遠されている方が多数おられますが、内視鏡専門医として非常に悲しい限りです。
福岡天神内視鏡クリニックの内視鏡検査を受けてみて下さい。皆様の精神的、肉体的な苦痛を最大限軽減出来るようスタッフ一同、精一杯努めております。
是非一度、ご相談ください。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。