みなさんこんにちは。
萱嶋です。
日に日に温かくなり、過ごしやすい季節になってきました。
さて、皆さんは内視鏡検査を行って、「ポリープ」があると診断された経験がありますか。
ポリープがあると言われたことがある方は、
すべて治療しなくてはいけないのではないか。
と思われた方もいるのではないでしょうか。
今回は「ポリープ」について、お話ししたいと思います。
実は、「ポリープ」とは正確には病名ではなく
『皮膚・粘膜などの面から突出し、茎をもつ卵球状の腫瘤(広辞苑より)』
の総称です。
丸くて出っ張っている球状のものを全般に「ポリープ」と呼んでいます。
粘膜表面が出っ張ったものを「ポリープ」と呼ぶことが多いです。
病名ではありませんので、
食道・胃・十二指腸・小腸・大腸にできるポリープの種類は、各臓器や同じ臓器でも、様々です。
ポリープの診断(正確な病名)は内視鏡の見え方で、ほとんどが診断できます。
組織検査を併用することで、さらに正確に診断できます。
内視鏡で多く遭遇する(皆さんがよく診断される)
胃ポリープと大腸ポリープについて、おおまかな解説をしたいと思います。
胃のポリープは、非腫瘍性である胃底腺ポリープや過形成性ポリープが多く
そのほとんどが、悪性化しにくいです。
胃のポリープのほとんどは、経過観察となります。
一方、大腸ポリープは、腫瘍性病変である腺腫、または過形成ポリープが多いです。
腫瘍性病変は、癌になる可能性がありますので、
大腸ポリープは胃のポリープと異なり、ほとんどが治療対象です。
ポリープという言葉は同じですが、
胃と大腸では、その治療方針が異なります。
まとめ
胃ポリープ:定期的な内視鏡検査で経過観察可能。
形や大きさの変化があれば、組織検査。
大腸ポリープ:ほとんどの病変が切除対象。
となります。
ポリープについて少しでも理解していただければ幸いです。