福岡天神内視鏡クリニックブログ

ポリープとは?①

みなさんこんにちは。

萱嶋です。

 

日に日に温かくなり、過ごしやすい季節になってきました。

 

さて、皆さんは内視鏡検査を行って、「ポリープ」があると診断された経験がありますか。

ポリープがあると言われたことがある方は、

すべて治療しなくてはいけないのではないか。

と思われた方もいるのではないでしょうか。

 

今回は「ポリープ」について、お話ししたいと思います。

 

実は、「ポリープ」とは正確には病名ではなく

『皮膚・粘膜などの面から突出し、茎をもつ卵球状の腫瘤(広辞苑より)』

の総称です。

 

丸くて出っ張っている球状のものを全般に「ポリープ」と呼んでいます。

粘膜表面が出っ張ったものを「ポリープ」と呼ぶことが多いです。

 

病名ではありませんので、

食道・胃・十二指腸・小腸・大腸にできるポリープの種類は、各臓器や同じ臓器でも、様々です。

 

ポリープの診断(正確な病名)は内視鏡の見え方で、ほとんどが診断できます。

組織検査を併用することで、さらに正確に診断できます。

 

内視鏡で多く遭遇する(皆さんがよく診断される)

胃ポリープと大腸ポリープについて、おおまかな解説をしたいと思います。

 

胃のポリープは、非腫瘍性である胃底腺ポリープや過形成性ポリープが多く

そのほとんどが、悪性化しにくいです。

胃のポリープのほとんどは、経過観察となります。

一方、大腸ポリープは、腫瘍性病変である腺腫、または過形成ポリープが多いです。

腫瘍性病変は、癌になる可能性がありますので、

大腸ポリープは胃のポリープと異なり、ほとんどが治療対象です。

 

ポリープという言葉は同じですが、

胃と大腸では、その治療方針が異なります。

 

まとめ

胃ポリープ:定期的な内視鏡検査で経過観察可能。

形や大きさの変化があれば、組織検査。

大腸ポリープ:ほとんどの病変が切除対象。

となります。

 

ポリープについて少しでも理解していただければ幸いです。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。