福岡天神内視鏡クリニックブログ

痩せすぎには注意しましょう!

おはようございます。医師の秋山です。

 

さて、皆さんは体重を気にされていますか?

「最近太ってきたから痩せなきゃ」と思っている人も多いのではないでしょうか。

 

昨今、女性で過度なダイエットによる「るいそう(痩せ)」が問題になっています。

それでは、なぜ女性の方は過度なダイエットをするようになったのでしょうか?

 

個人的な見解ですが、インスタグラムなどのキラキラ系SNSにより「痩せていることがキレイであるというロールモデルの見える化」が一因ではないかと思います。

 

それでは痩せることは、健康にとって良いことなのでしょうか?

答えとしては、「必ずしも良いとは限らない」ということになります。

 

まず、痩せの定義ですが、医学的にはBMI(体格指数)を参考にします。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

で計算できます。

18.5未満:低体重(痩せ)

18.5以上25未満:普通体重

25以上30未満:過体重

30以上:肥満

おおまかにこのように定義します。私はBMI=19.5ですので、普通体重に入ります。

 

ちなみに、先進国では日本がダントツでBMI18.5未満の低体重(痩せ)の割合が多いとのことです。

 

日本人の低体重の方は、ビタミンD、ビタミンB12、葉酸などが著しく低く、これらの欠乏により免疫力の低下をきたします。これにより感染症やアレルギー疾患、がんに罹患しやすくなってしまうんですね。

また、最近以下のような論文が発表されました。

日本人の20歳以降の成人で、6万5,520人の参加者を20年間追跡した前向き研究の結果を発表。

20年の追跡間でBMIの変化と死亡率の関係を調べたところ、

低体重のままの人、あるいは体重を減らした人は死亡リスクが高いということが判明した。

(Yamamoto N,et al. International journal of epidemiology. 2023 Oct 25)

 

例えば、

・ずっとBMIが18.5未満の人

・正常だけど高めのBMIから正常だけど低めのBMIまで体重を落とした人

が、死亡リスクが高くなるとのことです。

 

驚きです。これは日本人の前向き研究ですので、我々にダイレクトに当てはまるデータになります。

ずっと痩せすぎな人、正常なBMIだけど過度にダイエットをしている人は死亡率が高くなるため要注意です。

 

肥満はもちろん、心疾患や動脈硬化などの病気のリスクの関係で死亡リスクは高くなりますが、痩せすぎたり過度なダイエットも健康には良くないので気をつけましょう。

 

先日、ユニクロに行った時に店員さんからプレゼントされました。ユニクロもコアラのマーチも39周年だそうです。

我々福岡院は7年目に突入しましたがユニクロに比べるとまだまだひよっこです。より一層頑張りたいと思います。

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。