福岡天神内視鏡クリニックブログ

中年太りを防ぐために気をつけたいこと。

おはようございます。医師の秋山です。

 

さて、いきなり耳の痛い話をしますが、中年太りした経験はありませんか?

私はあります。

私は大学生の頃から現在まで体重55kg程度を維持しているのですが、30代半ばの頃に、一時的に63kgまで増えたことがありました。私の人生での最重量体重です。

 

原因は、運動不足に加え、20代の頃と同じ量の食事をしていたことです。いわゆる中年太りです。

もちろん、この後に食事療法と運動療法を行い、元の体重に戻すことができました。

 

それではなぜヒトは中年太りしてしまうのでしょうか?

 

メカニズムとしては非常にシンプルです。

 

①20代をピークに筋肉量が減っていく

→これは誰にでも起こる自然現象ですので仕方ありません。

 

②筋肉の減少に伴い、1日の基礎代謝量が減っていく

→若い頃と同じカロリーを摂取していたらカロリーオーバーになります。

 

③筋肉には糖を貯蔵する役割があるため、筋肉が減れば糖の貯蔵量も減る。

→余った糖は脂肪に変わります。

 

このようなメカニズムで中年太りしていくんです。中年太りは油断していると誰でも必然的に起こってきます。

うーん、でも中年太りってなんかカッコ悪いですよね。非常にカッコ悪い。できれば中年太りしたくないと思いませんか?

 

どうすれば中年太りを予防することができるんでしょうか?

これもシンプルです。

 

A.食べ過ぎないこと。

B.適度な運動すること。

 

ただこれだけです。これをひたすら続けるだけです。ですがこれがまた難しい。

 

Aですぐに思い浮かぶのは糖質制限でしょうが、糖質制限を過度にやってしまうと、体内でエネルギーが枯渇するため、筋肉が分解されてしまいます。そうすると筋肉まで痩せてきます。これでは中年太りのメカニズムである②および③と同じ原理になってしまいます。

つまり、筋肉の元となるタンパク質をしっかりと摂りながら食事量を調節する必要があります。

 

Bの目的は、運動でカロリーを消費することが目的ではありません。例えば1時間ほどウォーキングしても、おにぎり1個ほどのカロリーしか消費できません。すごく非効率的です。それならおにぎり1個我慢した方が楽ですよね。

 

ここでの運動の目的は、筋肉量を増やす、あるいは維持することです。これにより基礎代謝量を上げたり、あるいは維持することができます。ただし、運動するだけでは、筋肉が壊れて分解されてしまうだけですから、筋肉の元になるタンパク質の摂取が必要となります。

 

いかがでしょうか。そう考えると、中年太りを防ぐためには食事療法、運動療法をしつつ、かつタンパク質の摂取がキーポイントになりそうですね。

次回は効率的なタンパク質の取り方について解説します。

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。