福岡天神内視鏡クリニックブログ

胃カメラで観察できる部位

みなさんこんにちは。

萱嶋です。

 

今年も早2ヶ月が過ぎようとしています。

もうすぐ3月です。

春が目前に迫っています。

気持ちが少し明るくなりますね。

 

さて、みなさんは胃カメラ(正確には上部消化管内視鏡検査)を行ったことがありますか?

胃カメラで、我々内視鏡医が体のどの部位を観察しているか知っていますでしょうか。

今回は、胃カメラで見えるからだの部位をご紹介いたします。

 

胃カメラで見えるからだの部位を大雑把に言いますと

口から十二指腸まで

です。

 

細かく言うと

咽頭(上咽頭、中咽頭、下咽頭)

喉頭

食道

十二指腸(球部、下行部)

です。

 

胃カメラでは

➀咽頭を観察します

1)上咽頭 : 硬口蓋,軟口蓋

2)中咽頭 : 舌根, 喉頭蓋

3)下咽頭 : 梨状陥凹 など

 

②喉頭を観察します

1)声門上部 :

(1) 舌骨上喉頭蓋(先端・舌面・喉頭面を含む)

(2) 披裂喉頭蓋ひだ(喉頭面)

(3) 披裂

(4) 舌骨下喉頭蓋

(5) 仮声帯

2)声門 :

(1) 声帯

(2) 前連合

(3) 後連合

3)声門下部 : 声帯ひだの高さから輪状軟骨下縁の高さまでをいう

2)声帯までは、胃カメラで観察できることが多いです。

 

喉は、耳鼻咽喉科医の専門領域ですが、

胃カメラで詳細に観察することが可能です。

近年、消化器内視鏡医も耳鼻咽喉科領域の病気についての知識が必要不可欠であるとされてきています。

内視鏡医も咽頭喉頭の解剖や病気について精通するようになってきました。

 

よく、患者さんから

「喉のところをよく見てほしい」

と要望を受けることがありますが、

我々は常に、喉(上咽頭、中咽頭、下咽頭、喉頭)もしっかり観察しています。

先日私は声帯ポリープを発見し、専門医へ紹介しました。

喉は常に詳細に観察していますので、ご安心ください。

 

③食道を観察します

食道を胃カメラであまり観察できないのではないかという方もいらっしゃるかもしれませんが、
しっかり観察できます。

悪性腫瘍がないか

機能障害(食道アカラシアなど)がないか

詳細に観察します

 

④胃を観察します

みなさん既知の事項ですので省略します

 

⑤十二指腸を観察します

十二指腸は、球部・下行部を観察します。

小腸を観察することはできません。

 

以上が胃カメラで観察できるからだの部位です。

皆さんの知識の参考になれば幸いです。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。