福岡天神内視鏡クリニックブログ

サッカーと腸内環境は通じるものがある!

おはようございます。医師の秋山です。

 

サッカーW杯が6月11日から始まりましたね。

日本は初戦でオランダと戦って2-2で引き分け、そして昨日の第2戦のチュニジア戦は、4-0と快勝しました!どちらもリアルタイムでテレビ観戦しましたが、やっぱり国の威信をかけた真剣勝負は面白いですね。優勝目指して頑張って欲しいです。

 

実は私は学生時代にサッカーをしていました。その影響もあり、スポーツの中ではサッカーが一番好きです。試合を見ても分かる通り、サッカーは心身ともに非常に消耗が激しいスポーツなんですよね。

 

普段は仲の良いチームメイトも、ひとたび練習となれば、激しく体をぶつけて競り合ったり(サッカーの業界用語で「削る」と言います)、今のはこういうパスが欲しいとか、ドリブルで攻め上がって欲しいとか、自分の考えをずっと言い合っています。エキサイトして喧嘩になることなんか日常茶飯事です。

 

それは練習中だけでなく、試合中もそうです。サッカーの試合中って、お互いを励まし合うことよりも、味方同士で意見をぶつけ合い、時には胸ぐらを掴んで喧嘩したり、鼓舞しながら試合をしている時間帯の方が多いです。

そんな激しいスポーツですが、そうしないと、強いチームにはなれません。仲良しこよしでサッカーしてても、誰か1人だけが上手くても、絶対に相手チームに勝つことはできません。

つまり、普段の練習だけでなく、試合中もチームメイトと競争し、喧嘩し、切磋琢磨することで強いチームになっていくんです。

「強いチームには常に競争がある」というわけですね。

 

W杯を見ながら、昔サッカーをしていた頃を思い出していたら、以前読んだ面白い論文を思い出しました。

2026年2月に発表された腸内細菌に関する論文報告です。

Corral López R, et al,” Imbalance in gut microbial interactions as a marker of health and disease” Science. 2026 Feb 26;391(6788):890-895.doi: 10.1126/science.ady1729. Epub 2026 Feb 26.

 

この論文の内容を簡単に説明すると、

腸内細菌叢の生態系は大きく2つに分かれるとのことでした。

①腸内細菌同士がエサを奪い合っている「競争社会」

②ある特定の菌同士が助け合って連携している「協力社会」

 

みなさんはどちらが健康的な腸内環境だと思いますか?

 

実は、①の競争社会の方が、健康的な腸内環境だということなんです。

そして、②の協力社会の方が、病気と関連していたということでした。

 

つまり、結論を一言で表すと、

「病気に負けない強い腸内環境には常に競争がある」

ということです。

先ほど

「強いチームには常に競争がある」

という話をしましたが、ここでようやくサッカーと腸内環境が繋がりましたね!

「サッカーと腸内環境は通じるものがある!」という理由がここにあります。

 

でも不思議ですよね。なんとなく「協力社会」の方が健康そうに感じますよね?

実は、この協力社会というのは、少数の種類の菌が協力しているだけが手を組んで、利益を与えながらどんどん勢力を増やしていき、最終的にはその他の菌を排除してしまうとのことなんです。

つまり、仲良く共存しているのはある一定の種類の菌だけであり、腸内環境という大きな社会で見ると、実は病的な環境になっているということでした。

 

非常に興味深いですよね。

「腸内環境は、腸内細菌がお互い仲良く協力し合う方が健康である」

という考え方は捨てた方が良いのかもしれません。

 

腸内環境もサッカーと同じで、お互い競争しながら、自分を高めていくのが健全なのでしょうね。

それにしてもサッカーと腸内環境がこんなところで結びつくとは思いもしませんでした。

 

そんなことを考えながら日本代表を全力で応援したいと思います、。

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。