福岡天神内視鏡クリニックブログ

ヘリコバクター・ピロリ菌の話

明けましておめでとうございます。医師の秋山です。みなさんの胃腸の健康のお手伝いをするべく今年も頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
今回は、最近すっかりメジャーになったヘリコバクター・ピロリ菌について書きたいと思います。

ヘリコバクター・ピロリ菌は、人間の胃の中に住み着く細菌です。1982年にオーストラリア人医師によって発見されました。らせん状(ヘリコイド)に動く菌(バクテリア)で、胃の出口近くの幽門部(ピロリと言います)に住み着いていることから、ヘリコバクター・ピロリ菌という名前になりました。ピロリ菌が胃に住み着くと、CagAという毒素を胃粘膜に注入し続け、長い年月を経て慢性胃炎を発症し、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんの原因となると言われています。

さて、このピロリ菌ですが、日本人の約半数が感染していると言われています。5歳までに感染が成立すると言われており、井戸水などの不衛生な水を飲むことで感染したり、親からの食べ物の口移しで感染するとも言われています。保育園で感染するという報告もあります。ただし、成人になってからは、胃酸が強く、免疫力も強いためまず感染しないです。

ピロリ菌は一度感染すると、残念ながら自然に消滅することはまずありません。また、ピロリ菌感染者は、10年間で約3%に胃がんが発生するという報告があります。
このため、除菌治療が必要となります。日本ヘリコバクター学会は、2009年1月に「すべてのピロリ菌感染者は除菌治療を受けることを強く勧める。」という勧告を出しました。
1種類の胃薬、2種類の抗生物質を1週間、朝と夕に分けて飲みます。これで約8割が除菌成功します。残念ながら除菌失敗した場合も、2回目の除菌治療が保険で認められています。これでほとんどの人が除菌成功となります。

ただし、除菌成功したから胃がんにならないわけでありません。除菌により、胃がんになるリスクは1/3まで下がりますが、ゼロになりません。このため、除菌後も毎年定期的な胃カメラは受ける必要があります。
当院でもヘリコバクター・ピロリ菌の検査、及び除菌治療を行っています。気になる方は受診されてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

CMでも話題になっているヨーグルトです。1日2個摂ることでピロリ菌を減少させる効果があります。

除菌治療の時に併用すると除菌の効果が少し上がるみたいです。