福岡天神内視鏡クリニックブログ

胸やけ、呑酸の原因は!?

おはようございます。副院長の細川です。
「胸やけがする」、「ゲップがよく出る」、「呑酸症状」などの原因をインターネットで検索すると「逆流性食道炎」という疾患が検索されます。実際には、色々な食道や胃の疾患でもこれらの症状が認められますが、胸やけ、呑酸症状の原因として最も多い疾患が逆流性食道炎などの胃食道逆流症(GERD)です。新聞やテレビ、雑誌でも取り上げられることが多い疾患なので皆様もどこかで聞いたことがあるかもしれません。しかし、この逆流性食道炎という疾患は、あくまでも食道に胃酸があがることで胸やけや呑酸症状などを来す疾患の1つであり、食道に胃酸があがる疾患をまとめて、正式には「胃食道逆流症(GERD)」といいます。
胃食道逆流症(GERD)は胃カメラを行った際に、実際に食道粘膜に炎症所見を認めるものと認めないもの、2つに大きく分けられます。検査を行ったときに食道粘膜に炎症があり、胃酸が食道に逆流することで起こる疾患の中で最も分かりやすく、診断しやすい疾患として最も有名になった疾患が逆流性食道炎(びらん性胃食道逆流症)なのです。

一方、胃カメラを行っても食道粘膜にびらんや潰瘍などの炎症所見を認めないにも関わらず、胸やけや呑酸症状などがあるものを非びらん性GERD(NERD)といいます。逆流性食道炎(びらん性GERD)は、ある程度の量の胃酸が食道に逆流するため、粘膜傷害を生じますが、非びらん性GERD(NERD)では、食道への胃酸逆流は認めないか、あってもごく少量のため、粘膜傷害は来しません。臨床的に胸やけや呑酸症状があるにもかかわらず、内視鏡的な炎症所見がない場合に非びらん性GERD(NERD)と診断します。非びらん性GERD(NERD)は、ストレスや不安、不眠などが原因となり、食道が知覚過敏の状態となっているため、食道粘膜が炎症を起こさない程度の少量の胃酸の逆流でも強い症状を感じます。

胃食道逆流症(GERD)は胃酸を増やす食事の摂取や暴飲暴食、ストレス、肥満や加齢などによる食道裂孔ヘルニア、糖尿病などによる消化管運動機能低下などが原因となるため、まずは生活習慣改善や食生活の改善などの原因の改善が必要となります。
原因の改善を行わず、薬による加療だけを行っても効果があまり得られません。逆流性食道炎などの胃食道逆流症を指摘された場合は、生活習慣を改める良い機会です。現在の習慣を一度見直してみましょう。

症状があるときは、胃酸が増える食事(高塩分食、高脂肪食、アルコール、チョコレート、コーヒー、炭酸飲料、柑橘類、揚げ物、熱いもの、辛いもの)の摂取も控えましょう。また、食道裂孔ヘルニアがある場合は、食後すぐに横にならない、胃酸が出やすくなる食事やアルコールの摂取を控える、定期的な運動を行い内臓脂肪を減らす、腹式呼吸を意識するなども併せて行いましょう。
胃酸が逆流しにくい習慣、体づくりをすることが大切です。肥満傾向にある人ほど、腹腔内で胃が圧迫され胃酸が逆流し、逆流性食道炎を発症しやすくなります。また、お年寄りの方に多い、前かがみの姿勢も逆流しやすくなります。
食生活や生活習慣の改善でもよくならない場合は、薬の内服を併用することで改善する可能性があります。一度、当クリニックへご相談ください。