福岡天神内視鏡クリニックブログ

逆流性食道炎を考察する その11 逆流性食道炎と甘いもの

おはようございます。

今回は逆流性食道炎シリーズの第11回です。

 

 

逆流性食道炎で通院の患者様から診察中に「甘いお菓子が好きなのですが、逆流性食道炎の原因になりますか?」という質問を受けることがあります。

そこで今回は、甘いものが逆流性食道炎の症状を悪化させるかどうかについてお話ししたいと思います。

 

 

結論からお話しすると、糖分そのものは、すぐに逆流性食道炎の症状を悪化させる原因にはなりません。

しかし、糖分の取り過ぎにより肥満になると、その結果として逆流性食道炎が悪化することがあります

 

 

肥満はお腹の周りに多くの脂肪がつくため、腹圧が高くなります。

腹圧が高くなると胃が常に圧迫される状態となり、食道と胃のつなぎ目を締め付けている下部食道括約筋をゆるめるため、食道に胃酸逆流が起こりやすくなります

 

糖分そのものは短期的には逆流性食道炎の症状を悪化させる原因にはなりませんが、摂り過ぎは将来の肥満のリスクとなり逆流性食道炎の症状を悪化させる原因となります

摂り過ぎには注意しましょう。

 

 

ただし、甘いお菓子の中でもバタークリームや生クリームなどを沢山使用したケーキなどの洋菓子は、短期的にも逆流性食道炎の症状の原因となります

脂肪分は胃で消化されにくいため、胃にとどまる時間が長くなり、結果として胃酸の分泌量が多くなるため、食道に胃酸が逆流しやすくなります。

 

 

胸やけや胃もたれなどの胃酸逆流症状があるときは、甘いお菓子の摂取はほどほどにしましょう。

逆流性食道炎の症状は生活習慣の改善を意識すると薬を飲まなくても随分軽快します。

酸逆流症状がある場合は、まずは食習慣を見直してみましょう。

お悩みの場合は、是非一度ご相談ください

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。