福岡天神内視鏡クリニックブログ

便秘を考察する その12 便秘とストレス

おはようございます。医師の細川です。

これまでに便秘が悪化する理由を色々お話ししてきましたが、今回はそれらの原因の中でも大きな要因の1つとなるストレスについてお話ししたいと思います。

 

 

覚えている方も多いと思いますが、1995年1月17日に阪神淡路大震災、2011年3月11日に東日本大震災がありました。大震災後、被災地では多くの方が便秘に悩まされ、被災者の約4割の方が便秘になったと言われています。

 

精神的な緊張状態は自律神経のうち、交感神経を優位にさせるため、腸管の働きを抑制し、便秘を助長させる大きな原因になり得ます

同様に過度なストレスも交感神経を興奮させるため、便秘を引き起こします

 

 

腸の働きは、自律神経のうち副交感神経により調節されていますが、この副交感神経は睡眠中のリラックスした状態の時に最も活発に働きます。

しかし、「緊張状態」や「ストレス」などでこの副交感神経の働きが乱れ、交感神経が優位となると、腸の働きのリズムが崩れ、便秘を起こしてしまいます

 

(注釈:私たちの身体は、自律神経である交感神経と副交感神経で調節されています。交感神経は興奮時や戦闘状態時に優位に働く神経で、副交感神経はリラックスした状態の時に優位に働く神経です。交感神経が優位に働くと腸の動きは悪くなります喧嘩している時は、トイレなんかに行っている場合じゃないというのをイメージしてもらうと分かりやすいと思います。)

 

 

これらは、大震災のような未曾有の状態に限らず、配偶者や身近な人の死、自身の病気、リストラや職場環境の変化、リストラなどはストレスの中でも非常に強い影響を及ぼすことが知られています。

また、毎週の会議で緊張してしまう、学校や職場、近所づきあいなどの人間関係、毎日の通勤ラッシュや夫婦喧嘩など、一見些細に感じるようなストレスも日々積み重なることで大きなストレスとなる事が知られています。

 

 

特に日本人は、これらのストレスにより「胃腸の痛み」や「下痢、便秘などの便通異常」などの症状を引き起こしやすいことが知られています。

他人に気遣い、自分の気持ちを押し殺して、我慢して周りに合わせようとする日本人特有の気質が、このようなストレスをため込んでしまい、胃腸の症状として出現してしまうきっかけになっているのかもしれません。

 

日々のストレスをため込まないように気分転換の方法や趣味などをしっかり持つというのも便秘の改善のためには有効です

 

お悩みの方は、是非一度、ご相談ください。

細川 泰三医師

国立鹿児島大学医学部卒業。
麻生飯塚病院、北九州市立医療センター、国立病院機構福岡東医療センターで多数の消化器内視鏡検査・治療に従事。
2020年4月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。