おはようございます。
今回は、便秘と食物繊維についてお話したいと思います。
厚生労働省は、18歳から69歳の人が健康な生活を維持するのに必要な食物繊維の量を女性は1日に当たり19~21g以上、男性は24~27g以上と推奨しています。
また肥満の人は1日30g以上の食物繊維の摂取が推奨されています。
しかし、日本人の食物繊維の平均摂取量は1日14gで、20代の女性では平均12gと報告されており、食物繊維の摂取量が少ないことも便秘の大きな原因の1つと考えられています。
目標値としては、1日25g程度の食物繊維の摂取を目指したいところです。
食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があります。
食物繊維は便秘の解消に効果的ですが、その種類を考えて摂取しないと逆に便秘が悪化するケースもあります。
不溶性食物繊維は、水に溶けない食物繊維で、セルロースなどが多く含まれるレタスやキャベツが代表的な食材です。
便の量を増やして腸を刺激する作用があります。
一方、水溶性食物繊維は、水に溶ける食物繊維で低分子アルギン酸ナトリウムを多く含む昆布やワカメなどの海藻類やペクチンを多く含むリンゴやバナナなどの熟した果実が代表的な食材です。
水に溶けるとヌルヌルになり便を軟らかくすることでスムーズな排便を助けます。
食物繊維による排便作用は、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両者が合わさって初めて効果を発揮します。
「食物繊維=サラダ」というイメージから、不溶性食物繊維が主体の食材ばかりを摂取すると、便が硬くなったりお腹の張りが強くなったりします。
食物繊維をしっかり摂っているのに便秘が悪化するという人は、不溶性食物繊維ばかりを摂取している可能性があります。
水溶性の食物繊維が不足しやすくなる玄米食中心の健康法などは、逆に便秘が悪化する可能性があるため注意が必要です。
摂取する食物繊維の種類としては、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を2対1の割合で摂取するのがオススメです。
とはいえ、食事だけで摂取するのは難しいという人も多いと思います。
そのような場合は、水溶性食物繊維の一種であるポリデキストロースを含むサプリメントなどで補うのがオススメです。
ポリデキストロースはファイブミニやファイブミニゼリーなどの飲料やゼリーなどに含まれています。
さらに食物繊維は、腸内細菌のエサになり、善玉菌を増やして腸内環境の安定化に繋がります。
前回お話したように食物繊維を沢山摂取して腸内細菌のエサにすることをプレバイオティクスといいますが、乳酸菌を摂取して腸内環境を安定化させるプロバイオティクスを併せて行うことで腸内環境は飛躍的に安定化し便秘の解消に役立ちます。
お悩みの方は、是非一度、ご相談ください。