おはようございます。医師の秋山です。
40代が選ぶ「好きな大河ドラマ」ランキングが出ており、1位が福山雅治さん主演の「龍馬伝」でした。確かに面白かったですよね。
私の中の第1位は、なんと言っても役所広司さん主演の「宮本武蔵」です。当時私は小学生で、父親が録画していたのをテープが擦り切れるくらい何度も見ました。
役所広司さんは宮本武蔵の生まれ変わりだ、とその頃本気で思ってたのが懐かしいです。
閑話休題、皆さんはハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉は好きですか?
私は好きです。美味しいですよね。
しかしながらこの加工肉ですが、食べ過ぎると健康を害すると言われています。
それでは、加工肉は食べ過ぎるとなぜ良くないのでしょうか?何が体に悪いのでしょうか?
一緒に考えてみましょう。
加工肉はもともとは肉ですので、当然ですが高タンパク質な食べ物です。
ソーセージ100g(5本)中に含まれる栄養量ですが
タンパク質 12g
脂質 30g
炭水化物 3g
となってます。
タンパク質も豊富ですが、それ以上に脂質が高いのが特徴です。加えて塩分も高いです。
このため、タンパク質の吸収効率が非常に悪くなります。
また、加工肉には亜硝酸塩などの発色剤、ソルビン酸などの防腐剤などの添加物が含まれています。さらに、加工肉を調理することによりアミン系物質が生成されます。
これらの物質は、腸の細胞をチクチクと攻撃して、ダメージを与えると言われています。
このダメージが蓄積され、大腸がんのリスクを引き上げるのです。
うーん、なんとなく概要はわかりました。
「それじゃあ、結局1日どれくらいまでならソーセージを食べていいのよ?」という疑問が湧いてきます。
実は、正確なエビデンス(科学的根拠)はまだありません。1日どれくらいまでの量が健康を害しないのかはまだ分からないのです(以前は、1日50g以上の加工肉の摂取で大腸がんのリスクが上がると言われていました)。
個人的な見解ですが、普段加工肉を食べない人よりも1日1本のソーセージを食べる人の方が大腸がんのリスクは上がると思いますし、1日1本のソーセージを食べる人よりも1日2本のソーセージを食べる人の方が大腸がんのリスクは上がると思ってます。
つまり、食べれば食べるほど大腸がんのリスクが上がる、という見解です。
そうは言っても、普段の食生活で加工肉を食べない日はありませんし、私も特に過度に制限はしてないです。
ただ、「加工肉を食べ過ぎると大腸がんのリスク因子になる」ということは頭に入れておいて損はない情報だと思います。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。