福岡天神内視鏡クリニックブログ

睡眠しっかり取ってますか?

おはようございます。

いつもは胃や腸に関する情報をこのブログで発信していますが、今回は健康ネタではありますが、胃や腸に関する話では無く、睡眠に関する本についてお話しをしたいと思います。

最近、2冊の睡眠に関する本を読み、なるほどという点があったのでご紹介します。

 

一冊は、カルフォルニア大学バークレー校教授で睡眠科学者、睡眠コンサルタントでもあるマシュー・ウォーカー先生の「睡眠こそ最強の解決策である」です。

もう一冊は、スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所所長である西野精治先生の「スタンフォード大学教授が教える熟睡の習慣」です。

 

健康のためには寝ることが大切ということは多くの人が知るところですが、毎日それを実践して十分な睡眠時間を確保出来ている人は以外と少ないのではないでしょうか?

私自身は、子供の頃からよく寝る方でしたが、医師になってからは中々睡眠時間の確保ができず、日々睡眠不足の中で過ごし、休日にまとめて寝るという生活を何年も続けていました。

 

睡眠不足の翌日は、脳がぼんやりとした状態で働くことになり、最高のパフォーマンスが発揮できません。

翌日のパフォーマンスは、前日の夜の睡眠の質と量で決まると言っても過言ではありません。

 

この2冊の本を読むと、絶対に毎日睡眠時間を確保しよう!!と思うに違いありません。

私は強く思いました(笑)

 

睡眠不足には、翌日のパフォーマンスに影響するだけで無く、次のような健康リスクをもたらします。

 

①睡眠不足により脳の機能は劇的に低下する

②睡眠不足により身体の免疫機能が低下する

③睡眠不足により一部のがんや認知症のリスクが上昇する

④睡眠不足により生殖機能が低下する

⑤睡眠不足により免疫、がん、慢性炎症などに関わる遺伝子の発現レベルが変動する

 

1日は24時間しかないから、寝てばかりいるのは人生の浪費だと思っていた時もありましたが、その考えは間違っていたと反省しました。

 

さらに、これらの本では就寝前の飲酒や午後のカフェイン摂取の弊害についても述べられています。

飲酒はレム睡眠(脳が活発に働き記憶の整理や定着を行っている睡眠状態:浅い眠り)を阻害し、睡眠の質が低下します。

お酒を飲まないとどうしても眠れないという習慣が身に付いている人もいるとは思いますが、医学的には就寝3~4時間前の飲酒は避けるべきです。

どうしても飲む場合は、就寝4時間前までにエタノール換算で20gまでの摂取量にしましょう。

 

また、アルコールと同じぐらい睡眠の質を低下させるのがカフェインです。

カフェインは体内での代謝・分解に時間がかかり、摂取量が50%まで低下するのに6時間、25%まで低下するのに12時間かかるため、午後のカフェイン摂取は、睡眠の質を低下させます。カフェイン摂取による深い眠りの減少の影響は、実年齢から15歳加齢したのと同じぐらいの影響があると言われているようです。

カフェインの影響は恐るべしです。

これを読んで、私自身は午後からのコーヒー摂取は極力控えるようになりました。

 

睡眠は毎日の積み重ねです。日々のパフォーマンスを高めるだけで無く、身体機能の低下を防ぐためにも、しっかり睡眠時間を確保しましょう!!

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。