福岡天神内視鏡クリニックブログ

ヘリコバクター・ピロリ菌に感染している方が胃がんになる確率はどれくらい?

おはようございます。医師の秋山です。

さて、今回はヘリコバクター・ピロリ菌の話をします。ピロリ菌に関しては、細川先生がブログで詳細に解説してますので、私はタイトルの内容だけに特化して話をします。

 

ヘリコバクター・ピロリ菌は胃がんの原因菌として有名になりました。

誰でも一度は耳にしたことがある名前ではないかと思います。

このヘリコバクター・ピロリ菌ですが、日本人の3人に1人が感染していると言われています。5歳までに感染が成立し、何も知らずに何十年も胃のなかにひっそりと住み着くんです。

 

ではこのヘリコバクター・ピロリ菌に感染している方、一生涯でどのくらいの確率で胃がんになるのでしょうか?

 

人生85年と考えます。

 

ピロリ菌に感染している方は・・

①一生涯のうち、男性は17%、女性は7%の確率で胃がんになります。

 

対して、ピロリ菌に感染していない方は・・

②一生涯のうち、男性は1%、女性は0.5%の確率で胃がんになるのです。

なるほど、ピロリ菌に感染してなくても胃がんになることはあるんですね。要注意です。

 

それでは、「ピロリ菌に感染してたけど、除菌してピロリ菌を退治した方(除菌成功例)」はどうでしょう?

「ピロリ菌も退治したし、もう胃がんになることはないでしょう!」

と思っている方、間違ってます!

簡単に考えると、ピロリ菌に感染している方の胃がんのリスク(①)の1/3程度と覚えておいてください。

 

つまり、

ピロリ菌を除菌して退治した方は・・

④一生涯のうち、男性は17%×1/3=7%、女性は7.7%×1/3=2.6%の確率で胃がんになります!

 

いかがでしょうか。ピロリ菌に感染している方、感染していない方、除菌した方、定期的に胃カメラを受けるようにしましょう!

 

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

 

 

 

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。