福岡天神内視鏡クリニックブログ

干し芋が腸活的に優秀な理由を教えます。

おはようございます。医師の秋山です。

皆さんは干し芋を食べたことがありますか?美味しいですよね。私は好きです。

干し芋はコンビニやスーパーでも手軽に買うことができます。

最近では芸能人の多くが干し芋を好んで食べてますので、ちょっとした話題にもなってます。

実は干し芋って食物繊維が美味しくかつ豊富に摂れるので、腸活的には優秀な食べ物なんですよね。

 

ただ、カロリーがどうしても気になってしまいます。

そこで今回は、干し芋について解説したいと思います!

 

干し芋とは「さつまいもを蒸して乾燥させたもの」です。

本来、さつまいもに含まれている栄養素を残したまま、水分を飛ばして作られたものですので、さつまいもの栄養素がギュッと凝縮されているんです。

 

代表的な栄養素を、焼き芋と比較してみましょう。

  焼き芋 干し芋
カロリー 160kcal 300kcal
糖質 35.5g 66g
たんぱく質 1.5g 3.0g
脂質 0.2g 0.6g
食物繊維 3.5g 6.0g

※100gあたりで計算

 

その他にもビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。

腸活的な視点から見てみると、特筆すべきはやはり食物繊維です!

 

焼き芋の食物繊維が3.5g、干し芋の食物繊維が6.0gと、干し芋の食物繊維は、焼き芋と比べるとかなり増えているのがわかります。

さらに、干し芋の食物繊維の内訳としては、水溶性食物繊維が2.5g、不溶性食物繊維が3.5gです。これはごぼう2/3本の食物繊維量とほぼ一緒なんです。

 

特に、水溶性食物繊維は他の食べ物と比べてもかなり多く含まれています。水溶性食物繊維は、腸の中のごみを絡め取りながらゆっくりと腸の中を移動していくので、腹持ちが良くてお腹が空きにくいです。

 

さらに、水溶性食物繊維に加えてミネラルであるカリウムも豊富に含まれていますので、足のむくみを解消させるのにも効果的です。

 

ただ、一番のネックとなるのが、カロリーですよね。

焼き芋のカロリーが160kcal、干し芋のカロリーが300kcalなので、2倍弱もカロリーが増えています。

 

「なんだよ、じゃあ干し芋より焼き芋の方がヘルシーじゃん」

と思った方、もう少し知識を掘り下げてみましょう。

 

GI値(グリセミックインデックス)という値があります。これは、食品を食べた後の血糖値の上昇度を示す指標のことです。このGI値が高いほど食後血糖が急上昇し、低いほど食後血糖が緩やかになります。70以上が高GI値、55以下が低GI値です。

血糖値が急上昇するとインスリンが急激に分泌され、糖尿病や肥満の原因となりますので、健康のためには低GI値の食品を食べることが重要です。

 

それではGI値を見てみると、

焼き芋のGI値 100

干し芋のGI値 55

となっています。焼き芋は高GI食品、干し芋は低GI食品です。

 

つまり、焼き芋よりも干し芋の方が血糖値の上昇が緩やかとなるんですね。

さらに、干し芋は食物繊維が豊富ですので、非常に腹持ちがいいんです。

つまり、ダイエットやおやつに最適な食べ物と言えます。

 

以上より、干し芋は糖質やカロリーが高いので夕方に食べるのは避けて、朝から午後にかけて食べるのがベストだと思います。

興味がある方はぜひ食べてみてくださいね。

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。