おはようございます。医師の秋山です。
12月3日にスラムダンクの映画が公開されます。肝心の映画の内容が現在も非公開で謎に包まれています。
私は完全にスラムダンク世代で、何十回、何百回と漫画を読み込み、今でも名場面、名セリフは覚えています。ちなみに私が一番好きなキャラクターである三井寿は、福岡の日本酒である「三井の寿」から名付けられました。
映画を心待ちにしています。必ず観に行きます。
閑話休題、今回も腸内細菌シリーズです。
今回は、腸内細菌と高血圧の関係について解説したいと思います。
実は腸活をして腸内環境を良くすると、高血圧を予防することができることはご存じでしょうか?
それでは具体的に、腸内細菌が高血圧を予防するメカニズムを解説します。
ここで鍵となるのが「短鎖脂肪酸」です。
短鎖脂肪酸は、腸内細菌の善玉菌が、食物繊維やオリゴ糖を代謝して作られる物質であり、代表的なものが酪酸、酢酸、プロピオン酸です。
この短鎖脂肪酸の働きの中で有名なのは、腸管に働きかけ、腸のぜん動運動のエネルギーになったり、腸管内を酸性に保ち、悪玉菌を住みにくくすることだと思います。
それとは別に、短鎖脂肪酸は実は腸から吸収されて血流に乗って全身を巡るんです。
そして血中の短鎖脂肪酸の濃度がある一定の濃度になると、様々な臓器の細胞の表面に存在する「短鎖脂肪酸受容体」に働きかけるようになります。
血中の短鎖脂肪酸が、血管の細胞の表面にある「短鎖脂肪酸受容体」と結合し、レニン-アンギオテンシン系に働きかけ、血圧を下げてくれるんです。
また、血管の柔軟性を良くする作用もあると言われ、動脈硬化を防いでくれる可能性も示唆されています。
以上のようなメカニズムで高血圧を防いでくれるんですね。
私はこのブログで、腸活をすると、「糖尿病を防ぐ」「高コレステロール血症を防ぐ」ことを解説してきました。
腸活をすると「高血圧」「糖尿病」「高コレステロール血症」という生活習慣病を防ぐことができます。
ぜひ腸活をして、生活習慣病を予防しましょう!
以上、腸内細菌と高血圧の話でした。
それでは今週もがんばりましょう。クリニックでお待ちしております。