福岡天神内視鏡クリニックブログ

胃カメラ検査ってどんな検査? その7

おはようございます。

前回から診療中に患者さんから良く受ける胃カメラ検査に関する質問事項に関するお話を開始しました。

今回も前回の続きで診療中に患者さんから良く受ける胃カメラ検査に関する質問事項についてお話ししたいと思います。

 

Q1.胃カメラが終わった後は、どれぐらいで食事が食べられますか?

A.胃カメラ検査時は、検査前に検査中にオエッとならないように咽頭反射をおさえる喉の麻酔をします。このため、検査後もしばらく麻酔の影響でのどの感覚が低下します。のどの麻酔の効果が切れてのどの感覚が戻るまでは、上手く飲み物や食べ物を飲み込めず、麻酔が切れる前に飲食を行うと誤嚥する原因となります。

のどの麻酔の効果は、検査終了後約1時間程度持続します。このため、胃カメラ検査終了後1時間程度したら、まずは少量の水が飲めるか試し、むせなく飲むことが出来れば、その後の食事開始は可能になります。

むせがあった場合は、検査終了後1時間経過していても、のどの感覚が完全に回復し、むせが無くなるまで食事開始は出来ません。

 

Q2.胃カメラ検査後に食べる食事の内容に気をつけるべき点はありますか?お酒は飲んでも問題ありませんか?

A.胃カメラ検査が観察のみで終わった場合、検査後の食事は普段通り何を食べても構いません。もちろん検査当日のアルコール摂取も問題ありません。

胃カメラ検査時にピロリ菌感染の有無を調べる検査(迅速ウレアーゼ試験)や生検(食道・胃・十二指腸の組織を一部採取して顕微鏡で組織に異常が無いかを調べる検査)を行った場合は、検査当日の食事は脂っこいものや刺激物は控え、お酒も控えてください。検査の翌日からは、食事は普段通り何を食べても構いません。アルコール摂取も問題ありません。

 

Q3.差し歯でも胃カメラ検査を受けられますか?

簡単に外れる差し歯は、検査中に外れ誤飲するリスクがあるため、検査前に外した上で検査を受けてもらいます。

簡単に取れない差し歯は、検査中に外れて誤飲するリスクがないため、つけたままの状態で検査を受けてもらいます。胃カメラ検査時はマウスピースを噛んで検査を行います。基本的にマウスピースを噛んでも差し歯を破損するリスクは低いと考えられますが、心配な方は、マウスピースにシリコンカバーを装着すれば差し歯の破損リスクは低減可能です。ご希望の場合は、事前問診の際に、お申し出ください。

 

Q4.入れ歯でも胃カメラ検査を受けられますか?

基本的に総入れ歯・部分入れ歯のどちらも外さないで装着したまま検査を受けることが可能です。

もちろん、入れ歯を外して検査を受けて頂くことも可能です。ご希望の場合は、スタッフにお申し出ください。検査中、お預かり致します。

 

Q5.歯科矯正中でも胃カメラ検査を受けられますか?

歯列矯正用のマウスピースを装着したままでも胃カメラ検査は受けられますが、内視鏡スコープを噛まないように検査中はプラスチックのマウスピースを噛んで状態で検査します。

インビザライン(透明なマウスピース)で矯正中の場合、検査中にマウスピースを装着するとインビザラインが変形するリスクがあるため、検査前に取り外しをお願いする場合もあります。胃カメラ検査を希望する場合は、検査前に取り外せるように携帯ケースをご持参ください。

リテーナー(保定具)などでの矯正は、前歯以外の場合は、装着したまま胃カメラ検査が可能です。前歯の矯正の場合は、事前にお問い合わせください。また、大きく開口できない場合は、小さなサイズのマウスピースを用いて検査します。事前にスタッフにお申し出ください。

 

如何だったでしょうか?

胃カメラ検査を受けて頂く際の注意点をイメージするのに役立てば幸いです。

次回も胃カメラに関する良くある質問についてお話ししたいと思います。

ご不明な点があれば、クリニックに一度ご相談下さい。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。