福岡天神内視鏡クリニックブログ

痔といわれたことはありますか

みなさんこんにちは。

萱嶋です。

 

過ごしやすい気候になりましたが、強風の上に黄砂でつらい日々が続いています。

1日の寒暖差もあり、みなさん体調にはご留意ください。

 

さて、

「排便後に便器が真っ赤になった。」
「ティッシュでお尻を拭いたら真っ赤な血がついていた。」

という経験をみなさまは、したことがありますか。

今回は、痔についてお話ししたいと思います。

痔核とは

肛門領域の静脈瘤と考えられていましたが、それに加えて肛門の粘膜の下のクッション状の組織がゆるんでしまって、肛門の外に脱出するようになったものも痔核と考えられています。

痔核のことを「イボ痔」とも言われています。

 

痔核の種類

肛門の内側1~2cmの部位にできる「内痔核」と、それより外側あるいは肛門の外にできる「外痔核」に分けられます。

手術を必要とするような痔核は、内痔核と外痔核が合併した「内外痔核」の形になっているものが多くみられます。

 

●痔核の原因

排便時の強いいきみ、重い荷物を持つ仕事、筋トレで腹圧がかかる、長時間の座り仕事、アルコールの多飲、辛いものの多食、お尻を冷やすなどがあります。

 

●痔核の症状

痔核の症状は、出血、脱出、痛み、腫れなどがあります。

痔核からの出血は鮮やかな赤色で、排便時に出血しますが排便後には自然に止まります。

 

●痔核の治療

出血や肛門違和感、痛みなどの症状は、保存的治療といって肛門をいたわる生活や痔疾軟膏・坐薬などの薬物治療で軽快します。

しかし、脱出症状を伴う痔核は徐々に悪化するので、いつか時期をみて手術かALTA (アルタ)療法という痔核局所注射薬による治療が必要になります。

 

まとめ

排便時または排便後の鮮やかで真っ赤な出血は、痔核のことが多いです。

痔核は軽度のものであれば、薬物療法で治療可能であり、大きな心配はいりません。

しかし、直腸がんなど悪性疾患による出血と区別がつきにくいことがあります。

出血の症状がある場合は、必ず大腸内視鏡検査を受けて、確認してください。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。