福岡天神内視鏡クリニックブログ

こんな人は要注意!アルコールで病気になりやすい人の特徴

おはようございます。医師の秋山です。世間はお盆休み中ですがいかがお過ごしでしょうか。

 

さて、今回もアルコールの話をしたいと思います。お盆休み中ですのでお酒を飲む機会も多いのではないかと思います。

いきなりですが質問です。

「お酒を飲んで顔が赤くなりますか?」

 

ちなみに私はお酒を飲むと顔が赤くなります。私のように赤くなる方、多いのではないでしょうか。

このようなタイプを医学用語で「フラッシャー」と呼びます。

 

それでは、なんでお酒を飲むと顔が赤くなるのでしょうか?

 

アルコールを飲むと、肝臓でアセトアルデヒドに分解されます。

アセトアルデヒドは体にとって非常に有害な物質です。

飲酒後に具合が悪くなったり、嘔吐したり、二日酔いで頭痛がしたりといった経験ありませんか?

これらはすべてアセトアルデヒドの影響です。

 

このような、体にとって有害物質であるアセトアルデヒドを分解するのが「アセトアルデヒド脱水酵素」です。この酵素により、アセトアルデヒドは体に無害な酢酸に分解されます。

 

この酵素を全く持っていないか、あるいは酵素活性が遺伝的に弱い人が、「フラッシャー」になるんです。

日本人の約4割がこれに当てはまります。これは親から子に遺伝していきます。

 

最近の研究により、アセトアルデヒドが以下のような作用があると言われています。

①活性酸素を介して肝臓を傷つける→やがて肝硬変へ。

②体内の脂肪の分解を抑制して中性脂肪の蓄積を促す。

③体内のがん細胞を増やす。

怖いですよね。注意が必要です。

それでは次の質問です。

 

「お酒って飲み続けてたら強くなりますか?」

 

正解は

 

「強くなりません」

 

です。

 

アセトアルデヒドの分解酵素活性は、お酒を飲み続けてもずっと変わりません。弱い人は弱いままです。

実はお酒を飲み続けていると、薬などを分解する酵素が代わりに働くようになって体がアルコールに慣れてしまうんです。

ただ単に強くなったように感じるだけです。

 

ですので、実際はアセトアルデヒドの処理能力は変わってないことになります。

つまり

「元来お酒が弱いのに、少しずつ飲めるようになってお酒が強くなったような気になり、ガンガンお酒を飲んでしまうタイプ」

 

これが一番良くないパターンです。こういうタイプがお酒で病気になりやすいです。

ちなみに私もこのパターンに当てはまりますので、機会飲酒にしています。

 

いかがでしょうか。体の健康を考え、お酒は飲み過ぎないようにしましょう。

以上、アルコールの話でした。

 

福岡院は8月16日までが夏休みです。8月17日から診療開始ですのでよろしくお願いします。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。